フェルスタッペン、ホンダ最新PUは「質が上がった」と評価…角田裕毅には「ミスはルーキーの内に」と助言
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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが第3戦ポルトガルGPの開幕を翌日に控えた29日(木)、現地にて日本メディア向けの特別会見に応じ、角田裕毅の印象やHondaラストイヤーへの想い、今季RB16Bの仕上がり等について語ってくれた。
まずは姉妹チームのアルファタウリ・ホンダからF1デビューを飾った角田裕毅について、フェルスタッペンはパフォーマンス面に関しては2戦が終わったばかりで「何とも言えない」としながらも「シャイじゃないところがすごく良い。F1で成功するために不可欠な要素だと思う」と精神面を評価し「彼の存在はF1にとっても良い事だし、良い性格の持ち主だと思う。彼の成功を願っている」と付け加えた。
昨年9月に23歳の誕生日を迎えたばかりという事で、年としては角田裕毅と3つ違いだが、17歳165日という史上最年少出走記録を持つフェルスタッペンは既にF1キャリア7シーズン目を迎える中堅だ。
若い頃からグリッドにいる一人として角田裕毅に何かアドバイスは?と問われたフェルスタッペンは「アドバイスか。まずはリラックスすることかな」と返し、次のように続けた。
「力み過ぎない事だね。前進するためには力を抜くことが必要だ。失敗することも重要だ。誰でもミスをするものだし、ミスをするならルーキーのうちにしておいた方が良い。ありのままに走ればきっとシーズンが終わった時には良い結果がついてくるはずだ」
パワーユニット技術自体はレッドブル・パワートレインズに引き継がれ、撤退後も英国ミルトンキーンズのチームを支え続ける事が決まっているものの、ホンダは今季末を以てF1を去る。
フェルスタッペンはホンダの置き土産となる最新型パワーユニットRA621Hについて、回生エネルギーのマネジメントという点で良い仕事が出来ており「質が凄く上がった」と評価し、「これがホンダとの最後のシーズンになってしまって残念だ。特に今年はトップレベルで走れているから尚更にね」と語り「一緒に最高のシーズンを過ごせるように頑張るし、ホンダのためにも一つでも多くのレースで勝利して最高の形でシーズンを終えたい」と誓った。
またシャシーRB16Bについては、昨季型と比較してバランスが大きく改善しており「ドライブするのが楽しいマシン」に仕上がっていると指摘。ポールポジションや優勝争いに足る戦闘力を手にした事で「高いモチベーションに溢れているし、レースをするのが凄く楽しみ」であるとして「このまま勢いに乗っていきたい」と意気込んだ。
そんなホンダはF1最終年の今年、お膝元鈴鹿でのF1日本GPでタイトルスポンサーを務める。鈴鹿での目標について問われたフェルスタッペンは「コースは最高だし、良い思い出もたくさんあるし、鈴鹿のレースはいつも楽しんでいる。ホンダの最後のF1シーズンだし、しっかりと仕事を果たして、できれば優勝したいと思っている」と語った。
チャンピオンシップの見通しについては「僕らのマシンは競争力が上がっているから、もちろん、チャンピオンシップを穫れるように、できる事は全てやる」と述べ、最後に日本のファンに対して「みんな、いつも応援ありがとう!僕にとってもチームのみんなにとっても本当に有り難いことだと思っている。良い結果をたくさん残せるように全力を尽くすよ」とサポートを呼びかけた。