フェルスタッペン、F1エミリア・ロマーニャGPの開催計画を批判「練習1回なんて馬鹿げてる」
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レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、2デーイベントとして開催されるイモラ・サーキットでのF1エミリア・ロマーニャGPで、フリー走行が僅か1セッションしか計画されていない事について「馬鹿げてる」と批判した。
伝説的なイモラでグランプリが行われたのは、14年前の2006年に遡る。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によるカレンダー再編の一環として急遽、チャンピオンシップへのカムバックが決まったが、イベントは通常とは異なり、3日間ではなく2日間で行われる。
© Getty Images / Red Bull Content Pool、イモラ・サーキットで開催された2019年イタリアF4選手権第5戦
通常のレースフォーマットでは、初日金曜に90分✕2回のプラクティスが用意され、土曜の予選前にも60分間のプラクティスが行われるが、10月31日~11月1日に開催されるF1エミリア・ロマーニャGPでは、90分間のプラクティスが土曜の午前に1度行われるのみで、その3時間後には予選が行われる予定となっている。
2006年当時、F1は2.4リッターのV8自然吸気エンジンを採用(トロロッソのみ3リッターV10)し、タイヤはブリジストンとミシュランの2社が供給していたが、今や心臓部はMGU-KとMGU-Hの2つのエネルギー回生システムを持つV6ハイブリッド・ターボへと置き換えられ、タイヤはピレリのワンメイクと化し、当時を知るドライバーはキミ・ライコネンただ一人であり、チームにとっては既知でありながらも未知のコースと言える。
フェルスタッペンが最後にイモラでレースをしたのは、ファン・アメルスフォールト・レーシングからヨーロッパF3選手権に参戦していた2014年の事だ。フェルスタッペンは第9ラウンドの第3レースでポールポジション、ファステストラップ、優勝の完全制覇をやってのけた。
70周年記念GPの木曜プレスカンファレンスでイモラでのグランプリについて質問されたフェルスタッペンは「素晴らしいコースだし楽しみにしている」と語る一方で、躊躇なくレースフォーマットを批判した。
「現行マシンを走らせた事があり、僕らが知っているコースであれば(練習が1回であったとしても)全く問題ないと思うけど、誰にとっても同一条件とは言え、新しいコースでセッションが1回だけというのは少し間違っていると思うんだ」とフェルスタッペン。
「幾つかの事を整理して全てが上手くいっている事を確認するために、1回ではなく2回のセッションにして欲しいね。2日制でも構わないけど、プラクティスセッションは2回欲しい。1時間半のセッションを1度やるよりも、1時間のセッションを2回やった方がいい。僕は(練習が1回なのは)少し馬鹿げてると思う」
隣に座っていたチームメイトのアレックス・アルボンも同感のようで、70周年記念GPのような同一コースでのダブルヘッダーの際に2デイ制を採用すべきであって、何故、事実上の初開催に等しいイモラで短縮フォーマットが採用されたのか理解できないとの考えを示した。
なおスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、プラクティス1回による予測不可能性を心待ちにしているようで「エキサイティングになるはず」と述べている。持ち込みのイニシャルセットアップを誤れば予選までに立て直す事は難しく、タイムシートが荒れる可能性がある。
現行マシンでイモラでの走行経験があるのはスクーデリア・アルファタウリのみで、ダニール・クビアトとピエール・ガスリーは7月の開幕戦を前に、今季型「AT01」と2018年型「STR13」を走らせている。