相次ぐ非難と質問攻め…フェルスタッペン「かなり異常」ハーバートに皮肉と反撃、F1パドックの偏向を指摘
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ランド・ノリス(マクラーレン)に対するドライビングに関して、元英国人F1ドライバー二人から非難を受けたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、国籍を背景とした「偏見」があると仄めかし、「極端な非難」であると反論した。
フェルスタッペンはF1メキシコGPで2度にわたり10秒ペナルティを科された。1996年のF1ワールドチャンピオンであり、英Sky Sports F1の解説者を務めるデイモン・ヒルは、相手にスペースを与えないアンフェアなドライビングであるとして、リスペクトできないと非難した。
サンパウロGPを前に行われた公式会見では、Sky Sportsのデビッド・クロフトを筆頭に、英国メディアが矢継ぎ早にフェルスタッペンに質問を投げかける場面があった。
ヒルからの批判について尋ねられたフェルスタッペンは「その手の人々の意見を気にしたりはしない。僕は自分のやるべきことをやるだけだ。僕は3度のワールドチャンピオンだ。自分が何をしているかは分かっているつもりだ」と返した。
不当に標的にされていると思うか?との質問に対しては「正直、僕にも意見はあるけど、それをわざわざ共有する必要はない」と答えた。
3度のF1王者であっても年齢に関係なく学ぶことはあるはずだとして、誰のアドバイスになら耳を傾けるのか?と問われると、「ただ騒ぎ立てるためじゃなく、客観的な視点を持つ僕の近くにいる人たちだ」と語り、次のように続けた。
「どうせまた、何か言われるだろうから、何も言えない」
「誰とは言わないけど、一部の連中は本当にうっとうしいし、僕はそういう連中にはあまり注意を払わない」
「僕がここまで来れたのは、優れた人たちに支えられ、自分自身で決断を下してきたからだと思う。だから、自分が何をすべきかはわかっているつもりだ」
さらに、それは誰のことか?と追及されると、「善良な心を持った人たちだ」と答え、傍から見ていると誰のことかわからないが?との問いかけには「僕が知っていればそれで十分だ」と返した。
「少し偏った見方をする人たちがいるのは理解しているし、それはそれで構わない。結局のところ、それは僕の問題じゃないし、自分の人生を歩み続け、パフォーマンスを維持していくだけだ」
また、母国オランダのテレグラーフ紙によると、ノリスをコース外に追いやったのは故意だとするハーバートの主張について「かなり異常だと思う」と真っ向から反論した。
「まるで僕がわざとやったかのように扱われているけど、彼らは僕の頭の中を見ることはできない。かなり極端な非難だ。ただ一生懸命にレースをしただけなのに」
ハーバートは、2度のペナルティをフェルスタッペンに科す決定を下したメキシコGPのスチュワードの一人を務めた。
シンガポールGPのFIA公式会見で”Fワード”を使ったとしてフェルスタッペンは、ハーバートを含むスチュワードから社会貢献活動を命じられたが、メキシコの会見で同じ言葉を口にしたシャルル・ルクレール(フェラーリ)は現時点で処分を受けていない。
フェルスタッペンはこの点についても疑問を呈し、「当時ヨーロッパは夜遅い時間だったから、5歳児はもう寝ているという考えだったのかもしれないね」と皮肉った。
フェルスタッペンへの社会貢献活動命令についてハーバートは、「5歳の孫にそんな言葉を聞かせたくない」としていた。ハーバートはこれまで度々、公式の場ではなく、オンライン賭博サイト上で先の発言を含む裁定について個人的見解を語っている。
フェルスタッペンは、「このパドックにふさわしいパスポートを持っていない」という表現を用い、自身がオランダ国籍であるために、英国メディアが多数を占めるF1パドックで公平に扱われていないと仄めかした。
「ほとんどの人がどんな感じかは分かっている。これは目新しいことじゃない」とフェルスタッペンは語った。
「昨年、僕らが完璧なレースを続けたために、否定的なことを言えなかった連中は、さぞ辛かったに違いない。それが今、批判できる状況になったものだから、一斉に表に出てきたんだ」
「結局のところ、僕はこのパドックにふさわしいパスポートを持っていないってことだ」