100分の7秒差の三つ巴戦…後がないボッタスがPP、ホンダ3番手 / F1アメリカGP《予選》結果とダイジェスト
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2019年FIA F1世界選手権 第19戦アメリカGPの公式予選が、テキサス州オースティン現地11月2日(土)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われ、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスが、1分32秒029のコースレコードを記録。通算11度目のポールポジションを獲得した。
望みは薄いながらも、ボッタスには数字の上で未だ逆転タイトルの可能性が残されており、ルイス・ハミルトンのタイトル阻止のためには、ここアメリカで優勝する他に後がない。過去これまでにアメリカGPで圧倒的な強さを見せてきたミスターCOTA、ハミルトンは5番手に留まった。
© Daimler AG
ボッタスと並びフロントロウに並んだのは、スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。1000分の12秒という僅差でボッタスに遅れ、跳馬の連続ポールポジション記録は6で潰えた。セカンドロウ3番手はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。トップ3のタイム差は僅か1000分の67秒と、非常に拮抗した三つ巴の争いとなった。
フェルスタッペンは「本当にタイトな予選だった。僕らは大抵の場合、予選よりもレースの方が良いから、明日がどうなるか楽しみだね」と語った。
ホンダエンジン勢は、全3台が最終Q3に駒を進めた。アレックス・アルボンは6番手、ピエール・ガスリーは10番手にクルマを並べた。ダニール・クビアトはQ2進出を果たしたものの、トラックリミットを犯し自己ベストタイムが抹消され、13番手で敗退した。
ミッドフィールド最上位はマクラーレン勢。カルロス・サインツが先輩の意地を見せて7番手、ランド・ノリスが8番手に続き、ルノーのダニエル・リカルドを9番手に抑えた。
FP3に引き続き、午後の現地オースティンは晴天に恵まれ、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温20.1℃、路面26.9℃、湿度25.1%のドライコンディションでスタート。バンピーな路面に対するドライバーからの批判を受け、サーキット側は2日目を前にターン1とターン9付近の路面を研磨した。
公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハードにC2、ミディアムにC3、ソフトにC4コンパウンドを投入。Q3進出者に追加提供されるコンパウンドはソフトタイヤが指定された。
予選Q1:ランド・ノリスが最速通過
エントリーした全20台で争われる予選第一ラウンドのQ1。オイルリークのために直前のFP3でノータイムに終わったシャルル・ルクレールは、正確なスペックは不明であるものの、使用済み旧式パワーユニットへと交換して予選に臨んだ。1セット目の2度目のアタックでは、セクター1で全体ベストを刻んだものの、続くセクター2で大きく遅れ、12番手での通過となった。
ハミルトン、フェルスタッペン、ボッタス、ベッテル、サインツ、アルボン、ルクレール以外の全車が2セット目のタイヤを投入。路面の急速な改善を背景に、ガスリーは最後のアタックで4番手タイムを刻み、ノリスがトップ通過を果たした。
去年のウィナーであり、FP3で8番手タイムを記録していたアルファロメオのキミ・ライコネンは、17番手でノックアウト。ウィリアムズのジョージ・ラッセルは、ピットスタートが確定しているレーシングポイントのセルジオ・ペレスを19番手に抑えて、18番手タイムを記録した。
ノックアウト
- アントニオ・ジョビナッツィ
- キミ・ライコネン
- ジョージ・ラッセル
- セルジオ・ペレス
- ロバート・クビサ
予選Q2:クビアト、4輪脱輪でタイム抹消
5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、フェラーリ及びメルセデスの各2台と、フェルスタッペンの5台がミディアムタイヤを履いてQ3へと駒を進めた。フェラーリ勢は新品のミディアムを2セット投じ、ルクレールが1番手、ベッテルが2番手でQ2を突破した。
1セット目のアタックを終えてノックアウトゾーンに沈んだのはクビアト、リカルド、ランス・ストロール、ニコ・ヒュルケンベルグ、ロマン・グロージャンの5台。2度目のランでは、リカルドが自己ベストを更新して9番手に繰り上がり、自力でQ3進出を手にした。
ガスリーはコンマ1秒差でヒュルケンベルグを退け、10番手タイムでQ3進出。クビアトは、11番手を刻んだ自己ベストラップがトラックリミットのために抹消されてしまい、13番手でノックアウトを喫した。
© Getty Images / Red Bull Content Pool、最終セクター3は前走車との間隔を空けようとするマシンで混雑した
ノックアウト
- ニコ・ヒュルケンベルグ
- ケビン・マグヌッセン
- ダニール・クビアト
- ランス・ストロール
- ロマン・グロージャン
予選Q3:1セット目のランで決した頂上決戦
トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3。1セット目のアタックでは、ボッタスがコースレコードとなる1分32秒029を記録して暫定トップを確保。ベッテルは僅差でボッタスに遅れ、暫定2番手に。セクター3で全体ファステストを刻んだフェルスタッペンが、コンマ1秒遅れで3番手に続いた。
新品タイヤが1セットしか残っていないリカルドは、9台が1回目のアタックを終えたタイミングでタイム計測を開始。ガスリーを抑えて9番グリッドを手にした。
注目の最終アタックでは、フェルスタッペンが自己ベストを更新するもポジションキープに留まり、アルボンはターン19でトラックリミットを取られタイム抹消。トラックエボリューションによるタイム更新が期待されたものの、上位は全くポジションが動かず、ボッタスがポールポジションを獲得した。
F1アメリカグランプリ決勝レースは、日本時間11月3日(日)28時10分にスタート。1周5516mのサーキット・オブ・ジ・アメリカズを56周する事でチャンピオンシップを争う。
2019年F1第19戦アメリカGP予選リザルト
Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
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1 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:33.750 | 1:33.160 | 1:32.029 | 17 |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:33.766 | 1:32.782 | 1:32.041 | 16 |
3 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:33.549 | 1:33.120 | 1:32.096 | 15 |
4 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:33.988 | 1:32.760 | 1:32.137 | 19 |
5 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:33.454 | 1:33.045 | 1:32.321 | 17 |
6 | 23 | アルボン | レッドブル | 1:33.984 | 1:32.898 | 1:32.548 | 14 |
7 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:33.916 | 1:33.422 | 1:32.847 | 15 |
8 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:33.353 | 1:33.316 | 1:33.175 | 18 |
9 | 3 | リカルド | ルノー | 1:33.835 | 1:33.608 | 1:33.488 | 15 |
10 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 1:33.556 | 1:33.715 | 1:33.601 | 19 |
11 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:34.092 | 1:33.815 | 12 | |
12 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:33.812 | 1:33.979 | 12 | |
13 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:34.138 | 1:33.989 | 14 | |
14 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:33.921 | 1:34.100 | 14 | |
15 | 8 | グロージャン | ハース | 1:34.161 | 1:34.158 | 14 | |
16 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:34.226 | 8 | ||
17 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:34.369 | 8 | ||
18 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:35.372 | 9 | ||
19 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:35.808 | 5 | ||
20 | 88 | クビサ | ウィリアムズ | 1:35.889 | 9 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 20℃ |
路面温度 | 27℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1アメリカGP |
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セッション種別 | 予選 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ |
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設立 | 2012年 |
全長 | 5516m |
コーナー数 | 20 |
周回方向 | 反時計回り |