復帰戦最下位のダニエル・リカルド、ダクト損傷で大打撃…謝罪するアルファタウリのトスト代表
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ダニエル・リカルド(アルファタウリ)は骨折明けの復帰初戦となった2023年F1アメリカGPの決勝レースを完走17台中最下位で終えた。序盤に車体を損傷した事が大きく響いたようだ。
14番グリッドに着き、一時は7番手を走行していたものの、17周目以降に一気にペースダウン。再浮上のチャンスはなく1ラップダウンの17位でレースを終え、2台の失格により最終15位となった。
ヘルメットを脱いだリカルドは「テキサスはそれほど甘くなかった」とサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でのレースを振り返った。
「序盤は計画どおりに上手く事が進んでいたけど、ブルーフラッグを受けたクルマを交わし始めてから問題が起きた。トラフィックに苦戦して、あまりに多くのタイムを失い、その後は幾らかダメージを負ってしまいペースが上がらなかった」
「ミディアムコンパウンド(第1スティント)ではユーキと同じようなラップタイムを刻んでいたけど、僕は1ストップ狙いだったから、もう少しタイヤマネジメントが必要だった」
「身体的に言えば昨日よりも今日の方が良かった。スプリントが今日のグランプリのための良いウォームアップになった。レースを通して走り込めたし、このレースから学ぶことも多い。次のメキシコではフルアタックだ」
テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは、第1スティント中に左フロントのブレーキダクトが破損した事で「ダウンフォースとエアロバランスが大幅に失われてしまい、本来のペースで走ることができず後退した」と説明した。
また、チーム代表を務めるフランツ・トストは「ダニエルに謝らなければならない。彼がパフォーマンスを発揮できなかったのはクルマの不具合のためなのだから」と語った。
ピットストップの際、メカニックが左フロントのダクト周りでデブリを取り除くようなシーンが見られた。オスカー・ピアストリ(マクラーレン)と接触したエステバン・オコン(アルピーヌ)のサイドポッドの一部かもしれない。
エギントンはまた、残り8周で新品ソフトタイヤに履き替えたのは、タイヤが崖に到達したからではなく、奇跡のセーフティーカー(SC)導入に賭けた「ギャンブル」だったと説明した。
「我々は終盤のSCに備えてクルマをピットストップさせ、問題の解決を図るというギャンブルに出た」
「クルマが停止している際にバランスを改善する事はできたが、その後のレースはトラブルなく終わってしまい、彼がポジションを上げるチャンスは訪れなかった」
2023年F1第19戦アメリカGP決勝レースでは、6番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季15勝目を飾った。2位はルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位表彰台にはランド・ノリス(マクラーレン)が滑り込んだ。
エルマノス・ロドリゲス・サーキットを舞台とする次戦メキシコシティGPは10月27日のフリー走行1で幕を開ける。