フェルスタッペン、デブリでフロアの一部が「完全に破壊」手負いで7位を死守

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年7月3日F1イギリスGP決勝後のパルクフェルメにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は7月3日のF1第10戦イギリスGPで、逆転優勝に向けて順調な道を歩み始めたかに思われたものの、コース上のデブリによってフロアの一部をほぼ全てを失った事で大幅にパフォーマンスが失われ、7位でポイントを持ち帰るのが精一杯だった。

ソフトタイヤを履いて2番グリッドに着いたポイントリーダーは、グリップを活かして一気にカルロス・サインツ(フェラーリ)からリードを奪ったものの、多重クラッシュによる赤旗中断を経てオリジナルのグリッドでのレース再開が決定されたため、再び2番手に戻る事となった。

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2番手を走行するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年7月3日F1イギリスGP決勝レース

リスタートの際はミディアムを履いた事もあり、速攻で交わす事はできなかったものの、プレシャーを掛け続ける最中にサインツがコースオフした事で10周目に再びラップリードを奪った。

だがその後、どういうわけか急にスピードを失い13周目にピットイン。当初はタイヤのパンクが疑われたものの、デブリによってクルマがダメージを負い、リア側のダウンフォースが大幅に失われていた事が明らかとなった。

フェルスタッペンは手負いのマシンをコース上に留め置くのが精一杯といった具合で、格下のミッドフィルダー達を相手に防戦一方となりながらも、最終盤のミック・シューマッハ(ハース)とのバトルを制して何とか7位を死守した。

レースを終えたフェルスタッペンはデブリがフロアに入り込んだ事で「左下側が完全に破壊されてしまったんだ」と振り返った。

「カルロス(サインツ)がミスをして僕がトップに立ってから数コーナー先のターン5にカーボンの破片があったんだけど、それがレーシングライン上だったんだ」

「右にも左にも避ける事ができなかったから、真正面からぶつけて弾き飛ばそうとしたんだけど、逆にフロアに入り込んで、すべてを破壊してしまった」

「走っている最中はパンクしたような感じだった。バランスも悪く、オーバーステアが酷くてドライブするのが大変だった。空力的にバランスを取ろうとしたけど難しかった」

「できる限りの事をやったよ。セーフティカーが出たことで幾つかポジションを上げることができたし、そうだね、かなりのダメージリミテーションになったと思う」

「クルマにダメージを負っていた事を考えれば7位は良い結果だし、チェコ(ペレス)が表彰台に上ったことで、チームとして悪くない数のポイントを稼ぐ事ができた。もちろん、もっと上を狙っていたけど、今日は兎に角、運が悪かった」

1周目の多重クラッシュには、かつてのチームメイト、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)も含まれていた。アルボンは同じく事故に巻き込まれた周冠宇(アルファロメオ)と共にメディカルセンターへと運ばれた後、検査のためにコベントリー病院へと搬送された。

「予防措置としてアレックスは病院で検査を受けてるらしいね。無事を祈るよ」とフェルスタッペン。

「今日はヘイローが安全性の大幅な向上に繋がるものだという事が改めて証明された。あれがなければ周は違った状況に置かれていたと思う」

周冠宇はメディカルセンターでの検査を経てすぐにパドックへと戻った。幸いなことにアルボンも問題がない事が確認され無事に退院した。


2022年F1第10戦イギリスGP決勝レースでは、カルロス・サインツ(フェラーリ)がポール・トゥ・ウインでF1初優勝を飾る結果となった。

レッドブルリンクを舞台とする次戦オーストラリアGPは7月8日(金)のフリー走行1で幕を開ける。

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