メルセデス、新舗装に手こずるも”敵なし”のロングランペースを発揮 / F1イギリスGP《初日》

シルバーストーン・サーキットのグリッドに着くメルセデスF1の2台のマシン、F1イギリスGP初日フリー走行にてcopyright Mercedes

メルセデスAMGは、7月12日(金)に行われたF1第10戦イギリスGPの2回目のプラクティスでバルテリ・ボッタスがトップタイム、ルイス・ハミルトンが2番手につけ、初日を1-2で締め括った。

高速サーキットとして知られるシルバーストンに対して、メルセデスはダウンフォース重視のセットアップを投入。W10はフェラーリやレッドブル・ホンダと比較してストレートで遅れを取っているものの、対照的に低・中・高の全ての速度レンジのコーナーでライバルを圧倒した。

とは言え、ショートランパフォーマンスにおけるライバルとのギャップは決して大きくはない。対フェラーリで0.2秒、対レッドブル・ホンダで0.5秒というそこそこの僅差。問題(?)はロングランペースだ。メルセデスは燃料を積んだ状態での走行で、フェラーリに対して1周あたり0.7秒、レッドブル・ホンダに対して0.8秒という大差を付けていた。

テクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは「今日のレースシミュレーションでは2台ともが競争的だった」と満足感を示す一方で「気温が少しでも変化すればタイヤは機能しなくなるし、新しい舗装も週末を経るにつれて変化するから、日曜も同じようになるかどうかは分からない」と慎重だ。

メルセデス:F1イギリスGP初日

バルデリ・ボッタスFP2: 1位, FP1: 2位

セッション開始直後から、マシンのセットアップがキマっていたし、僕のパフォーマンスも最初から良かった。こういう形で週末をスタートできるのは、いつだって気持ち良いね。新しい路面は昨年と比べてバンピーさ解消されており、良い感じだよ。走っていてかなり楽しい。そのかわりに新品のターマックはかなり滑りやすく、突如グリップが抜けてしまう事があるから注意が必要だね。

マシンバランスはかなり良いと思うけど、まだ改善の余地がありそうだ。コーナリング速度は速い。シルバーストンはコーナー数が多いから僕らにとっては有利だけど、明日は再び接戦になるはずだ。予選までに一番良い仕事をした人が前に立つことになるだろう。とにかく、良い形で週末をスタートできて満足だよ。

ルイス・ハミルトンFP2: 2位, FP1: 4位

今日は風がかなり強く、突風も吹いていたから簡単な1日じゃなかった。それでも上位につける事ができたし、明日もバッチリ戦えそうだけど、まだ初日が終わっただけだし、フェラーリは大抵金曜は若干遅いものの、土曜日になるとペースを上げてくるから、今の時点で何かを予想するのは難しい。

新しい路面は直線区間での仕上がりが良い感じだ。これまでは特にターン4とターン6の間が酷かった。ターン7の出口やコップスの辺りはまだバンピーだけど、その後のマゴッツとベケッツからハンガーストレートまでのセクションはスムーズで良い感じだ。

ただ、アスファルトがスムーズな分だけタイヤを機能させるのが難しい。ウインドウに入ったと思ったら突然そこから抜け出てしまったりといった状況だったし、突風も厄介だった。僕はリアエンドに苦しみ何度かコースオフしてしまったけど、バルテリの方は絶好調みたいだから心配はしてない。明日までに問題の解決策を見つけ出すために、今夜は詳細に分析するつもりだ。


初日をトップで締め括ったのはバルテリ・ボッタス。2番手には100分の7秒差でルイス・ハミルトンが続き、メルセデスが1-2体制を築いた。3番手はスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレールという結果となった。

2019年F1イギリスグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間7月13日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってシルバーストン・サーキットで開催される。

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