劇的な決着…ノリスが通算2度目のポール!”不可解”なQ1敗退に耳を疑う角田裕毅 / F1スペインGP 2024 《予選》結果と詳報

キャリア通算2度目のポールポジションを獲得して観客に手を振るランド・ノリス(マクラーレン)、2024年6月22日F1スペインGP予選copyright FORMULA 1

2024年シーズンのFIA-F1世界選手権10戦スペインGP予選が6月22日(土)にカタロニア・サーキットで行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を逆転してキャリア通算2度目のポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)は17番手に終わった。

フェルスタッペンはQ2で後方にコンマ1秒以上の差をつけるダントツの最速を刻むと、Q3では1回目のフライングラップでトップに立ち、さらに最終ラップでは僚友セルジオ・ペレスのトウをもらい、自己ベストを大幅に塗り替えて後続との差をコンマ3秒以上に広げた。

それでもポールを維持するには1000分の20秒足らず、その後に「パーフェクト」な最終ラップを刻んだノリスが2021年のロシアGP以来、3年ぶりのポールポジションを獲得した。

前戦カナダGPのポールチーム、メルセデスは今回、予選最速を争うほどの速さはなかったが、それでもルイス・ハミルトンが3番手、ジョージ・ラッセルが1000分の2秒落ちの4番手を刻み、2列目を独占した。

フェラーリ勢は、シャルル・ルクレールがラッセルに0.028秒遅れの5番手を刻み、母国での初表彰台を目指すカルロス・サインツがルクレールに1000分の5秒差の6番手に続いた。

結果的に2列目と3列目はそれぞれ、メルセデスとフェラーリが分け合う形となったが、3番手ハミルトンと6番手サインツの差は僅か1000分の35秒に過ぎなかった。

プラクティスを通して目を見張る速さを見せてきたアルピーヌA524は予選でも見事なパフォーマンスを発揮し、ピエール・ガスリーはペレスを抑えて7番グリッドを持ち帰り、エステバン・オコンは9番手をマークした。

チームメイトがポールポジションを獲得した一方、オスカー・ピアストリは中古タイヤを履いた1回目のラップで暫定6番手につけたが、ターン10のトラックリミットにより抹消され、最終ラップはターン12でコース外に飛び出し、ノータイム10番手に終わった。

RBはダブルQ1敗退、耳を疑う角田裕毅

Courtesy Of Red Bull Content Pool

カタロニア・サーキットを周回する角田裕毅(RB)のVCARB 01、2024年6月22日F1スペインGP予選

Q1敗退を喫した中国GP以降、角田裕毅は4戦連続でQ3に駒を進めてきたが、新品ソフトを3セット投じてなお、15番手ギリギリで通過したランス・ストロール(アストンマーチン)に0.104秒届かず17番手に終わった。

ダニエル・リカルドも角田裕毅から100分の9秒遅れの18番手に留まり、RBは2台揃ってQ1敗退を喫した。

2回目の計測ラップを経てノックアウト・ゾーンに沈んだ角田裕毅は、バランスに問題はなく「良いラップだと思ったのに」と困惑した様子を見せた。

また、自己ベストを更新した最終ラップを経て再び「良いラップだった」と手応えを得た様子を見せたが、レースエンジニアのマッティア・スピーニから敗退の事実を知らされると「通過できなかったの?」と驚きの声を上げた。

FP3では新型と思われるリアウイングを使っていたが、予選ではFP2に続いて再び、開幕2戦で使用したと思われる旧式を搭載した。

予選Q1:アルボンが衝撃の敗退

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F1スペインGP予選Q1結果表、2024年6月22日

現地6月22日にカタロニア・サーキットで行われた決勝のスタートグリッドを決する争いは気温24℃、路面38℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC1、ミディアム(黄色)にC2、ソフト(赤色)にC3コンパウンドを持ち込んだ。

ストロールはバックストレートでローガン・サージェント(ウィリアムズ)に前を塞がれ「完全に邪魔された」と不満をあらわにしたが、何とか15番手タイムを刻んでQ2に駒を進めた。

FP3で8番手を刻んだアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は衝撃の19番手に留まった。トップタイムを刻んだハミルトンとのギャップは1.010秒と、フィールド全体が接近したが、ローガン・サージェントはチームメイトから0.356秒遅れの最下位と、ただ一人大きく遅れた。

予選Q2:ザウバー今季初のダブルQ2

copyright FORMULA 1

F1スペインGP予選Q2結果表、2024年6月22日

母国スペインの英雄、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は1000分の19秒及ばず11番手で敗退した。僚友ストロールはアロンソから0.244秒遅れの14番手に終わった。

周冠宇が今年初めてQ1を突破したことでダブルQ2進出を果たしたザウバー勢は、バルテリ・ボッタスがニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を抑える12番手を刻み、周冠宇が15番手でクルマを降りた。


決勝レースは日本時間6月23日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第10戦スペインGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:12.386 1:11.872 1:11.383 12
2 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:12.306 1:11.653 1:11.403 12
3 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:12.143 1:11.792 1:11.701 18
4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:12.456 1:11.812 1:11.703 16
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:12.257 1:12.038 1:11.731 12
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:12.403 1:11.874 1:11.736 12
7 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:12.651 1:12.079 1:11.857 18
8 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:12.477 1:12.054 1:12.061 18
9 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:12.691 1:12.109 1:12.125 18
10 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:12.460 1:12.011 16
11 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:12.505 1:12.128 12
12 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:12.758 1:12.227 12
13 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:12.708 1:12.310 12
14 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:12.881 1:12.372 15
15 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:12.880 1:12.738 15
16 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:12.937 6
17 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:12.985 9
18 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:13.075 9
19 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:13.153 6
20 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:13.509 9

コンディション

天気晴れ
気温24℃
路面温度38℃

セッション概要

グランプリ名 F1スペインGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 カタロニア・サーキット
設立 1991年
全長 4657m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

F1スペインGP特集

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