ロバート・クビサに笑顔、7年ぶりにF1公式セッションに復帰!レギュラードライバー2名のタイムを上回る
Published:
ウィリアムズのレギュラードライバー陣は、控えドライバーのロバート・クビサのタイムを上回ることなく、F1スペインGP初日セッションを終える事となった。
7年半ぶりにグランプリウィークに舞い戻ったクビサは、午前のFP1で1分21秒510をマーク。対してチーム2年目のランス・ストロールの最速タイムは21秒566。FP2でクビサからバトンを引き継いだルーキーのセルゲイ・シロトキンは22秒060に留まった。
2010年末にF1を離れて以来初めてのグランプリ公式セッション走り終えたクビサは、その喜びを次のように語った。
© Glenn Dunbar/Williams F1、談笑するロバート・クビサ
「素晴らしい気分だよ。マシンの感触はあまり良くないけどさ。FP1だけだけど、F1の公式セッションでまたドライブできたんだからね。最後に走ったのは2010年の終わりだから、少なからず感傷的になったよ。でも、マシンがあまりにもドライブし難かったから、あっという間にその感情は吹き飛んじゃったよ」
「マシンバランスという点では、ほど遠い状態だった。何としてでもエアロテストとその評価を終えなきゃならなかったから、楽なセッションじゃなかったよ。でも、難しいコンディションにも何とか対処できたし、幾らか良いフィードバックができたと思う」
「とても苦労するような状況だと人はそれを楽しめないものだけど、グリッドの中で最も難しいマシンであったにも関わらずクールにドライブ出来ていたし、まずまずのレベルの速さを引き出せたと思えたから嬉しい。求められていた仕事をきっちりこなせたわけだから、満足しても良いんじゃないかな」
© Glenn Dunbar/Williams F1、FW41に乗り込んだロバート・クビサ
BMWザウバーとルノーで76回のF1出走経験を持つクビサは、2011年のラリー競技中の大事故で右腕が部分的に切断。一命を取り留めたものの、手首と腕の動きが制限される事になり、F1でのキャリアが閉ざされていた。未だに事故以前と同じように右腕を動かすことは出来ず、握手や物を持つ際は左腕を使う生活を強いられている。
ウィリアムズの技術部門トップを務めるパディ・ロウは、公式セッション復帰を果たしたクビサの走りを高く評価した。
「まずは、F1に復帰したロバートにおめでとうを言うよ。彼は今日、信じられない位に素晴らしい仕事をやってのけた。我々が今日目にしたものは、ロバートの強い志と人柄の賜物だと言える」
「彼に用意したマシンが極めて難しいものだった事に関しては、ただただ申し訳ないと思っているよ。それでも彼は可能な限り最良の仕事をしてくれたし、我々に価値のあるフィードバックをもたらしてくれた」