多重クラッシュ寸前だったとサインツ、コラピントを非難…一方で若き南米ドライバーを評価するペレス
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F1シンガポールGPを経てカルロス・サインツ(フェラーリ)は、スタート直後のターン1に向けて、複数台を巻き込むクラッシュを引き起こす可能性があったとして、フランコ・コラピント(ウィリアムズ)を非難した。
ターン1に向けてコラピントは、イン側のラインを取って角田裕毅(RBフォーミュラ1)とサインツ、そしてチームメイトのアレックス・アルボンを一気に交わし、1ポジションアップの11位でフィニッシュした。
スタートについてコラピントは「全力を尽くした。かなり大きなスペースがあったから、そこを狙った。上手くいったよ。ここはスタートを上手く切って、ターン3までに何台かを交わしておくことが重要だ。そうすればレース後半に向けて有利なポジションをキープできるからね」と振り返った。
一方で、3ポジションアップの7位でフィニッシュしたサインツは、「今日はダメージを最小限に抑えるレースだった。特に、ウィリアムズを避けなきゃならなかったスタートは酷くトリッキーだった。あれはもう少しで2・3台がレースから脱落しかねないものだった」と語り、回避行動を強いられたとしてコラピントを非難した。
ターン1での混乱により、サインツよりも更にアウト側にいたアルボンは、行き場を失いコース外に飛び出た。当初は、無線を通して「フランコが突っ込んできた。何してるんだよ!」と叫んだが、パワーユニットのオーバーヒートによってレースをリタイヤした後、考えを改めた。
「ターン1の件に関しては正直、よくよく見直してみると、フランコの動きはありだったと思う」とアルボンは語る。
「残念ながら、コーナーに向かって進入した後、誰もが左に曲がるのをためらった感じで、それによって僕はフランコを前に出さざるを得なかった。僕はアウト側にいたからね。だから、まぁ、しょうがない」
ポイント獲得には至らなかったものの、ウィリアムズのスポーティング・ディレクターを務めるスヴェン・スミーツは21歳のアルゼンチン人ドライバーを高く評価した。
「ピットストップを終えた後、ペレスに10番手を奪われたフランコは、その後、ヒュルケンベルグとペレスに迫ったが、ポイント圏内まで追い上げることはできなかった」
「それでも、3回目のグランプリとしては、非常に厳しいコンディションにもかかわらず、堅実な走りを見せた。彼のパフォーマンスには満足している」
コラピントの走りは、同じ南米メキシコ出身のベテランドライバー、セルジオ・ペレス(レッドブル)に感銘を与えた。
オープニングラップを経て、コラピントの背中を追ったペレスは無線を通して、「彼はすごく上手い。コラピントを抜くのはかなり難しい」とレッドブルに伝えた。
2024年F1第18戦シンガポールGPでは、ランド・ノリスがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に20.945秒差をつけ圧勝した。僚友オスカー・ピアストリが3位表彰台に上がり、マクラーレンが再び大量ポイントを獲得した。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を舞台とする次戦アメリカGPは、10月18日のフリー走行1で幕を開ける。