RB、F1スペインGPで「目に見える利益」をもたらす広範アップグレードを投入…競争力に懸念なしと角田裕毅

角田裕毅(RBフォーミュラ1)のクルマを整備するメカニック、2024年6月9日(日) F1カナダGP決勝(ジル・ビルヌーブ・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

RBフォーミュラ1は第10戦スペインGPで角田裕毅とダニエル・リカルドがドライブするVCARB 01に新型フロアを含む広範なアップグレードを導入する。テクニカル・ディレクターのジョディ・エギントン曰く、これは「目に見えるパフォーマンス上の利益」をもたらすという。

今季のF1ヨーロッパラウンドはスペインで開幕する。舞台となるカタロニア・サーキットは各チーム、ドライバーが最も慣れ親しんでいるコースの一つであり、チームの本拠からも近いため、例年、多くのチームがアップグレードを持ち込む。

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

最終コーナー側から見たカタロニア・サーキットのホームストレート、2022年5月19日F1スペインGP

週末に向けてエギントンは「他のグランプリと同様に、シミュレーターとオフラインツールを使ってこのイベントの準備に集中的に取り組んできた」と語る。

「ファエンツァとビスターでの膨大な準備を経て、フロア、ボディワーク、リアウィングを含む空力アップデートが両マシンに導入される。これは目に見えるパフォーマンス上の利益をもたらすだろう」

「このアップデートにより、金曜日のセッションは特に慌ただしくなるだろう。できる限り多くのデータを集めて分析を行い、土曜以降に備えていくことになる」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

RBフォーミュラ1のテクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントン、2024年2月23日 F1バーレーンテスト3日目(バーレーン・インターナショナル・サーキット)

バルセロナのサーキットは「このコースで速いマシンはどのサーキットでも速い」と言われるほど、マシンの総合力が試されるテクニカルな場所だが、今季のVCARB 01はあらゆる種類のコースで競争力を発揮している。

「次のバルセロナはクルマにとって過酷なテストとなりますが、今シーズンのVCARB 01はこれまで、どのコースでも良好だったのでパフォーマンス面では心配していません」と角田裕毅は語る。

「コース自体に関しては、セクター1とセクター3は特性が大きく異なるため、その両方でバランスの取れたクルマを作ることは難しく、(セットアップにおいて)妥協が必要となりますが、これについても心配していません」

「フリー走行を通して僕らのパッケージがこのコースでどう機能するかをいち早く理解することが鍵となります。そしてそれを最大限に活用しなければなりません」

「オーバーテイクが難しいため、今回も予選がすごく重要です。ここ最近は予選で良いパフォーマンスを発揮できていますが、それはフリー走行を通じた準備のやり方や、感情のコントロール、自分自身のマネジメントという点で、一貫して上手くやれていることが関係しているのかもしれません」

「それによってドライビングやフィードバックの質が上がり、自信に繋がっているのだと思います。なので今週末も楽しみです」

Courtesy Of Red Bull Content Pool

ファンからのサインの求めに応じる角田裕毅(RBフォーミュラ1)、2024年6月6日(木) F1カナダGP

バルセロナは言うなれば「アップグレードの聖地」であり、RBのみならず今週末は多くのチームが新しい開発物を持ち込む見通しだ。

リカルドは「バルセロナは毎年、誰もがアップデートを持ち込むサーキットだから、本当に競争の激しい週末になると思う。みんなが何を持ってくるのか楽しみだよ」と語る。

「今の流れを維持してQ3に進出し、ポイント獲得を目指したいと思ってる。少し時間がかかってしまったけど、モントリオールで示したようなパフォーマンスを発揮できると信じているし、ここを出発点として更に前進していきたい」

F1スペインGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了