RB、F1スペインGPで「目に見える利益」をもたらす広範アップグレードを投入…競争力に懸念なしと角田裕毅
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RBフォーミュラ1は第10戦スペインGPで角田裕毅とダニエル・リカルドがドライブするVCARB 01に新型フロアを含む広範なアップグレードを導入する。テクニカル・ディレクターのジョディ・エギントン曰く、これは「目に見えるパフォーマンス上の利益」をもたらすという。
今季のF1ヨーロッパラウンドはスペインで開幕する。舞台となるカタロニア・サーキットは各チーム、ドライバーが最も慣れ親しんでいるコースの一つであり、チームの本拠からも近いため、例年、多くのチームがアップグレードを持ち込む。
週末に向けてエギントンは「他のグランプリと同様に、シミュレーターとオフラインツールを使ってこのイベントの準備に集中的に取り組んできた」と語る。
「ファエンツァとビスターでの膨大な準備を経て、フロア、ボディワーク、リアウィングを含む空力アップデートが両マシンに導入される。これは目に見えるパフォーマンス上の利益をもたらすだろう」
「このアップデートにより、金曜日のセッションは特に慌ただしくなるだろう。できる限り多くのデータを集めて分析を行い、土曜以降に備えていくことになる」
バルセロナのサーキットは「このコースで速いマシンはどのサーキットでも速い」と言われるほど、マシンの総合力が試されるテクニカルな場所だが、今季のVCARB 01はあらゆる種類のコースで競争力を発揮している。
「次のバルセロナはクルマにとって過酷なテストとなりますが、今シーズンのVCARB 01はこれまで、どのコースでも良好だったのでパフォーマンス面では心配していません」と角田裕毅は語る。
「コース自体に関しては、セクター1とセクター3は特性が大きく異なるため、その両方でバランスの取れたクルマを作ることは難しく、(セットアップにおいて)妥協が必要となりますが、これについても心配していません」
「フリー走行を通して僕らのパッケージがこのコースでどう機能するかをいち早く理解することが鍵となります。そしてそれを最大限に活用しなければなりません」
「オーバーテイクが難しいため、今回も予選がすごく重要です。ここ最近は予選で良いパフォーマンスを発揮できていますが、それはフリー走行を通じた準備のやり方や、感情のコントロール、自分自身のマネジメントという点で、一貫して上手くやれていることが関係しているのかもしれません」
「それによってドライビングやフィードバックの質が上がり、自信に繋がっているのだと思います。なので今週末も楽しみです」
バルセロナは言うなれば「アップグレードの聖地」であり、RBのみならず今週末は多くのチームが新しい開発物を持ち込む見通しだ。
リカルドは「バルセロナは毎年、誰もがアップデートを持ち込むサーキットだから、本当に競争の激しい週末になると思う。みんなが何を持ってくるのか楽しみだよ」と語る。
「今の流れを維持してQ3に進出し、ポイント獲得を目指したいと思ってる。少し時間がかかってしまったけど、モントリオールで示したようなパフォーマンスを発揮できると信じているし、ここを出発点として更に前進していきたい」