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8月24日(土)にザントフォールト・サーキットで行われた2024年F1第15戦オランダGPの3回目のフリー走行は、ローガン・サージェント(ウィリアムズ)の大事故によりセッションの大半が失われ、2桁周回をこなしたのはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)のみとなった。
タイム計測を完了したのは10名のみという状況の中、約43分間に渡る赤旗中断を経て残り2分でセッションが再開されると、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が1分20秒311を記録。ちょっとした抽選のような、そして殆ど意味をなさないタイムシート争いでトップに立った。
小雨が降る中でセッション開始時刻を迎えるとニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は、前日のFP2で破損したクルマの修復状況を確認すべく、インターミディエイトを履いて真っ先にコースに出たが、10分が経過したところでロックアップを喫してターン11を直進。フロントからバリアに衝突した。
2日目に向けてハースは、年に2回許されているカーフュー(深夜作業禁止令)の例外規定を利用して夜通しクルマの作業に取り組んだばかりだった。
荷重分散を見直した新しいフロントウィングは損傷し、クルマにダメージを負った状態でコースを周回してピットへと戻ったことが問題視され、競技規則第26条10項違反の疑いがあるとしてセッション後に聴聞会が行われる。
Hulkenberg hit the barriers at Turn 1 (where he went off yesterday)#F1 #DutchGP pic.twitter.com/qFqjazQLnw
— Formula 1 (@F1) August 24, 2024
ヒュルケンベルグの事故から3分。今度はローガン・サージェント(ウィリアムズ)がターン5で右フロントを芝に落とし、高速のままターン6のバリアに激突。おそらくは燃料に引火したのだろう。大破したリアから炎が上がる中、サージェントは自力でクルマから飛び降りた。
予選までに残された時間は3時間足らず。ギヤボックスやエンジンはもとよりモノコックへのダメージも懸念される。ウィリアムズのメカニックは、ほぼ達成不可能な仕事に取り組むことになる。
バリアの損傷も酷く修復に時間を要したため、セッションが再開されたのは残り2分という終了間際で、混雑するピットレーンでは、ピアストリを追い越し、メルセデスの外側を回り込んでピット出口の白線を横切ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に黒白旗が振られた。
角田裕毅(RB)とセルジオ・ペレス(レッドブル)は計測ラップを走ることなくセッションを終えた。
全3ラウンド、計1時間が予定されるF1オランダGPの公式予選は、日本時間8月24日(土)22時からザントフォールト・サーキットにて行われる。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2024年F1第15戦オランダGPフリー走行3(FP3)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:20.311 | 5 | |
2 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:20.450 | +0.139 | 9 |
3 | 77 | ボッタス | ザウバー | 1:21.155 | +0.844 | 7 |
4 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:21.387 | +1.076 | 6 |
5 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 1:21.461 | +1.150 | 6 |
6 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:21.643 | +1.332 | 4 |
7 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:21.850 | +1.539 | 10 |
8 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:21.941 | +1.630 | 7 |
9 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:22.354 | +2.043 | 5 |
10 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:22.589 | +2.278 | 6 |
11 | 24 | 周冠宇 | ザウバー | 1:23.240 | +2.929 | 5 |
12 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 1:23.287 | +2.976 | 4 |
13 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:23.958 | +3.647 | 7 |
14 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:24.007 | +3.696 | 5 |
15 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:24.098 | +3.787 | 3 |
16 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:24.158 | +3.847 | 4 |
17 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:24.360 | +4.049 | 3 |
18 | 3 | リカルド | RB ホンダRBPT | 1:25.433 | +5.122 | 7 |
19 | 22 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 4 | ||
20 | 11 | ペレス | レッドブル | 2 |
コンディション
天気 | 雨 |
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気温 | 21℃ |
路面温度 | 24℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1オランダGP |
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セッション種別 | フリー走行3 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | ザントフォールト・サーキット |
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設立 | 1948年 |
全長 | 4307m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |