ハミルトンが最速発進、ホンダ勢はフェルスタッペンが2番手 / F1モナコGP《FP1》結果とダイジェスト

モンテカルロ市街地コースを走行するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1モナコGP木曜FP1にてcopyright Red Bull Content Pool

シーズン6戦目となるF1世界選手権モナコGPが現地5月23日にモンテカルロ市街地コースで開幕を迎え、日本時間18時から金曜1回目のフリー走行が行われた。グランプリ一発目のセッションを制したのはメルセデスのルイス・ハミルトン。1分12秒106のトップタイムを記録した。

2番手につけたのはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。ノーズ先端開口部を塞いだ形のエアロアップデートが機能したか、シルバーアローに対する苦戦を予想しながらもハミルトンに1000分の59秒と迫り、1000分の13秒差で3番手バルテリ・ボッタスを退けた。

フェルスタッペンはセッション中盤に、ミラボーに突っ込み身動きが取れず「どうしよう、コースに戻れないんだけど。。どうしたら良いか教えてくれる?」と無線で懇願。最終的にマーシャルの手を借りてコースに復帰する場面もあった。

金曜午前の現地モナコはどんよりとした雲に覆われ、セッションは気温19℃、路面温度24℃のドライコンディションでスタートした。今週末のモナコは雲行きが怪しく、セッション中の降水確率は20%とウェットの可能性もあったが、幸いにもチェッカーフラッグまで降雨はなく、各車精力的にコースを周回した。

公式タイヤサプライヤーのピレリはラインナップの内、最も柔らかいレンジの3種類をチョイス。ハードとしてC3を、ミディアムとしてC4を、ソフトとしてC5コンパウンドを持ち込んだ。

フェルスタッペン以外のホンダエンジン勢は、レッドブル・レーシングのピエール・ガスリーが6番手。スクーデリア・トロロッソ勢は、ダニール・クビアトが13番手、アレックス・アルボンが14番手タイムとやや後方に沈んだが、路面が改善してきたセッション中盤から終盤にかけて、硬めのミディアムで周回を重ねていたため、伸びしろは大きく期待は高い。

4番手につけたのは地元出身のシャルル・ルクレール。モナコ在住のニコ・ヒュルケンベルグと同じく、この日は自転車に乗って出勤。セバスチャン・ベッテルが5番手につけ、フェラーリがトップ2チームにやや遅れを取った格好となった。ルクレールとハミルトンとのギャップは0.361秒。70秒サーキットでは小さなマージンとは言い難い。

6番手ガスリーから12番手アントニオ・ジョビナッツィまではコンマ2秒半。ミッドフィールドは今週末も激戦模様で、ハース、アルファロメオ、ルノー、トロロッソ・ホンダの白熱したバトルが期待できそうだ。なお、ハースとアルファロメオは今季第二世代となるフェラーリ最新型パワーユニットの封を切った。

中団争いから弾かれたのはマクラーレン。ランド・ノリスは15番手。カルロス・サインツはノータイム20番手最下位に終わった。メカニカルトラブルを抱えていたようで走行僅か4周。55号車MCL34はフロアが外され、ガレージ内ではメカニックたちがせわしなく作業に取り組んでいた。

珍しいシーンもあった。セッション開始20分、テレメトリーと無線が落ちたとして、レースコントロールがハースの2台にブラックフラッグを出した。二人のドライバーと通信できなくなったため、チーム側がレースを運営するFIAに対して、ブラックフラッグを出すように依頼したためであった。

修復作業を終えてコースに戻ったのはセッション終了15分前。周回数としてはやや物足りないが、マグヌッセンが8番手、グロージャンが10番手タイムを刻み、スペインに続いてハースVF-19が高いポテンシャルを見せつけた。

ストリートサーキットの宿命だが、汚れた路面故にマシンを滑らせるシーンが目立った。ウィリアムズのロバート・クビサはカジノスクエアの出口でスピン。横切るような態勢でトラックを塞いだが、幸いにもマシンにダメージはなく事なきを得た。クビサは18番手、ジョージ・ラッセルは17番手を記録。ウィリアムズがレーシングポイントのランス・ストロールを上回った。

木曜のモナコは追悼ムードに覆われた。先日亡くなった3度のF1ワールドチャンピオン、ニキ・ラウダを追悼すべく、メルセデスをはじめとする多くのチームがスペシャル仕様のデザインをマシンに採用。セバスチャン・ベッテルはラウダに敬意を表して、特別なヘルメットを用意した。

2019年F1第6戦モナコグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間5月23日(金)22時から1時間半の日程で開催される。

2019年F1第6戦モナコGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:12.106 46
2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:12.165 +0.059 34
3 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:12.178 +0.072 42
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:12.467 +0.361 25
5 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:12.823 +0.717 35
6 10 ピエール・ガスリー レッドブル・ホンダ 1:13.170 +1.064 40
7 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:13.227 +1.121 44
8 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:13.232 +1.126 23
9 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:13.363 +1.257 38
10 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:13.379 +1.273 22
11 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:13.413 +1.307 41
12 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:13.437 +1.331 38
13 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1:13.731 +1.625 39
14 23 アレックス・アルボン トロロッソ・ホンダ 1:13.827 +1.721 44
15 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:14.278 +2.172 38
16 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:14.566 +2.460 39
17 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:15.115 +3.009 39
18 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 1:15.514 +3.408 24
19 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:16.135 +4.029 36
20 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 3

コンディション

天気曇り
気温19℃
路面温度24℃

セッション概要

グランプリ名 F1モナコGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 モンテカルロ市街地コース
設立 1929年
全長 3340m
コーナー数 18
周回方向 時計回り

F1モナコGP特集

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