ピエール・ガスリー「去年のドライバーズパレードは”狂気”のようだった」

F1メキシコGPのドライバーパレードに参加したトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー 2018年10月28日copyright Red Bull Content Pool

トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーが、10月25日に開幕を迎えるF1メキシコGPに先立って抱負を語った。ガスリーは昨年のレースで、PU交換に伴う降格ペナルティのために最後尾からのスタートを強いられたものの、見事10入賞を果たし、チームにポイントを持ち帰った。

メキシコGPのパレードは”狂気”のよう

ピエール・ガスリー

昨年のグランプリでは、ホンダのファクトリーに行くためにヘリコプターに乗ったんだけど、その時に空から見たメキシコシティの広大さに本当に感動したよ。まるで、何処までも際限なく街が広がっているような光景だった。

メキシコに到着した最初の日は標高の高さを感じるけど、すぐに慣れてしまうから、それ以降意識する事はないかな。むしろ、ドライバーよりクルマに対する影響の方が大きい。僕らは空気の薄さに慣れるよう訓練して準備する事ができるけど、エンジンにとってはそうはいかない。ブレーキの冷却性能にも影響するし、ダウンフォースが減ってしまうから、大変なのはドライバーよりもマシンの方だ。

高いダウンフォースレベルのパッケージを持ち込むとは言え、空気密度が薄いからエアロ効果が低下するし、その結果としてグリップ力が下がってしまう。不思議な感じだけど、最大ダウンフォースレベルのリアウイングを走らせたとしても、ドライビング中に実際に感じる感覚としては、到底そのレベルのダウンフォースがあるとは思えない感じなんだ。

ただしその分だけ、ストレートを高速で走れるから刺激的だ。決勝レースでは、シーズンの中で最も速いトップスピードが記録されるしね。

技術的な部分はこれくらいにしておくけど、週末全体の雰囲気は本当に素晴らしい。昨年のドライバーズパレードで僕は、セルジオ・ペレスの後ろにいたんだけど、あれは本当に言葉を失うレベルだった。一人のドライバーに対して、これほどまでの大声援と叫び声が飛び交うなんて、初めての経験だった。あれは狂気だよ。

スタジアムエリアにはすごい数の観客がいるんだけど、全員が一斉に叫ぶシーンは本当に鳥肌モノで印象的だ。サーキットの至る所にたくさんのファンが集まるなんて、本当に素晴らしい事だよ。

コース的には、低速コーナーの数が多いからラップとしてはかなり遅い。僕としては、中間セクターのセクションが気に入ってる。気を抜ける場所がないから、レース中はかなり慌ただしい。特に、バトルが頻発するターン1はね。去年はグリッド降格を受けて最後尾からのスタートだったけど、10位でフィニッシュしてポイントを獲ることが出来たから、相性的にはまずまずってとこかな。


メキシコGPの戦いの舞台となるのはエルマノス・ロドリゲス・サーキット。標高2300mの高地にあるため空気が薄く、エンジンの吸気効率・マシンの空力に大きな影響を及ぼす。昨年はマックス・フェルスタッペン(Red Bull)が優勝し、2位にセバスチャン・ベッテル(Ferrari)、3位にキミ・ライコネン(Ferrari)が続く結果となった。

2019年第18戦F1メキシコGPは、日本時間10月25日(金)24時からのフリー走行1で幕を開ける。

F1メキシコGP特集

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