セルジオ・ペレス、ルクレールとの接触「他に一体、何ができた?」リスク覚悟、大きな代償も後悔なし

リタイヤで終えた母国レースを経てインタビューに答えるセルジオ・ペレス(レッドブル)、2023年10月29日F1メキシコGP決勝レースCourtesy Of FORMULA 1

F1メキシコGPのオープニングラップでの衝突事故についてセルジオ・ペレス(レッドブル)は、母国優勝を目指してリスクを冒した結果であるとして、「高い代償」を支払う事になったと認めつつも、後悔はないと主張した。

5戦ぶりの表彰台に向けて5番グリッドに着いたペレスはロケットスタートを決め、開始直後のロングストレートでチームメイトのマックス・フェルスタッペン、およびルクレールとのスリーワイドに持ち込む事に成功した。

だが、アウト側からターン1にアプローチした際にルクレールの左フロントと接触。11号車RB19は宙を舞い、地面に叩きつけられた。ペレスはなんとかピットに戻ったものの、サイドポッドに大きな穴が開くなどクルマのダメージは重く、リタイアを余儀なくされた。

責任の所在についてペレスは「正直に言って、レーシングアクシデントだったと思う」と述べ、自身にもルクレールにも非はないとの考えを示した。

「ギャップを見つけ、ドライバーとしてリスクを冒し、幅が広い現行世代のマシン数台と並んでターン1に入った結果だった」

この事故はルクレールの行動を楽観的に予期した結果であり、また、途方もなく高速で繰り広げられるF1レースにおいては一瞬の判断の遅れが致命的な結果に繋がるという例でもあった。

ペレスは「リスクを冒し、それに対して大きな代償を支払った。正直に言えば、シャルルがあんなに遅くブレーキを踏むなんて思ってもみなかった。彼は真ん中に挟まれていて、(イン側にいたフェルスタッペンに)仕掛ける余地はあまりなかったからね」と語る。

「僕は彼の前にいたし、彼が少しばかり引いてくれると思っていたけど、当然のことながら、こういった瞬間的な判断は全て遅れてしまうものだし、今回のケースでは全てが少しばかり遅すぎた」

延べ40万人近いファンが訪れたホームグランプリでのリタイヤ。その心中は察するに余りあるが、ペレスは後悔していないという。

「僕はホームグランプリで優勝を目指した。他に一体、何ができただろうか? ギャップを見つけ、それを掴みに行った。確かにあまりにも多くのリスクを取ったけど、僕は今日、勝つことを望んでいたんだ」とペレスは付け加えた。


2023年F1第20戦メキシコGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3番グリッドからの逆転勝利を飾った。

インテルラゴス・サーキットを舞台とする次戦サンパウロGPは11月3日のフリー走行1で幕を開ける。

F1メキシコGP特集

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