ホンダF1、旧型スペックで見事6番手「予選に向けて前向きな手応えを掴めた」と田辺TD
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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、現地10月26(金)に行われたF1第19戦メキシコGP初日プラクティスを振り返った。
前戦オースティンでのレースを走り終えた”スペック3改”エンジンに信頼性の問題が確認されたため、ホンダはメキシコGPのFP1開始に先立ってエンジン交換を実施。ピエール・ガスリー車には新しいICE、ターボチャージャー、MGU-Hを投入。ブレンドン・ハートレー車にはストックしてあった旧型パワーユニットを搭載した。
未使用の新品エンジンを搭載したガスリーは、インスタレーション・ラップの2周を終えるとガレージイン。ロシアGPまで使用していた旧型エンジンへの載せ替えを行い、ノータイム20番手でセッションを終えた。新たに投入したPUは、次戦ブラジルGPと最終アブダビGPで使用する見通しとなっている。
1セットしかない最新の空力アップグレードを初めて使ったブレンドン・ハートレーは、整流チェックのためにエアロレイクを取り付けて29周を走破。9番手を記録し、有望なパフォーマンスを示した。
契約更新の最後通告を突きつけられているハートレーは、午後の2回目のセッションでも速さを見せ、トップから1.326秒落ちの6番手でマシンを降りた。一方のガスリーは、ハートレーに対して0.986秒と大きく遅れ、トップ10圏外の14番手に終わった。
予選に向けて前向きな手応えを掴めた
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日はFP1でピエールのマシンに最新スペックの未使用パワーユニットを投入しました。その後は当初の予定通り数周でセッションを終え、FP2に向けて、ロシアGPまで使用していた旧スペックのパワーユニットに交換しました。今日 新たに投入したユニットは今後のレースで使用する予定です。
なお、ブレンドンの方は最初のセッションから旧スペックを使用しました。FP2でブレンドンが6番手タイムを刻んでくれた事で、明日の予選に向けて前向きな手応えを掴む事が出来ました。ピエールに関しては、FP1での走行不足が影響した事もあり、タイム的に遅れを取ってしまった事を残念に思っています。ただ、全体としては全てが予定通りで、スムーズな一日になったと考えています。
初日をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン。2番手にはダニエル・リカルドが続き、レッドブル・レーシングが後続を1秒以上も引き離す異次元の速さを見せた。3番手にはルノー・スポールのカルロス・サインツが続いた。
F1メキシコグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間10月27(土)24時から25時まで、公式予選は同27時から1時間に渡ってエルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催される。