フェルスタッペン、犠牲にした最高速「フェラーリに分がある」7番手からの逆転優勝なるか
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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は5グリッド降格を受けてなお、逆転優勝のチャンスは「十分にある」と考えているが、そのためにはトップスピードで分があるフェラーリを攻略する必要がある。
選手権2連覇に向けてランキングをリードするフェルスタッペンは、10日(土)のF1イタリアGP公式予選を2番手で終えた。
1ラップの最速バトルではライバルのシャルル・ルクレール(フェラーリ)に軍配が上がった。フェルスタッペンは最高速がモノを言う第1・3セクターで遅れを取り、0.145秒及ばなかった。
だが、レッドブルはグリッド降格を踏まえ、予選ではなく決勝を見据えてダウンフォース・レベルを増やしたセットアップを採用していた。
フェルスタッペンは「接戦だったけど、僕らはダウンフォースを増やす方を選んだから、1ラップでの僕らはベストとは言えないかもしれない」と予選を振り返った。
「明日は後ろに下がってスタートしなきゃならないけど、レースではかなり力強い走りができると思う。興味深いバトルになるんじゃないかな」
「(ダウンフォースを増やすと)通常、タイヤのデグが良くなるはずだから、明日はそれを見せられれば良いなと思ってる」
フェルスタッペンは5基目のICE(内燃エンジン)投入によって7番グリッドに後退する。後手に回った形でレースをスタートする事になるが、それでも優勝争いに向けて十分なチャンスがあると考えている。
「ロングランを踏まえれば僕らは良い感じだと思う。兎に角、1周目をクリーンに乗り切って、できる限り素早く前のクルマをクリアしていければ、まだ(優勝の)チャンスは十分にあると思う」
「残りのシーズン全てのレースで勝ちに行く必要はないわけだけど、前の連中を抜いたら、もちろん優勝を狙っていくつもりだ。クレイジーなリスクは冒さないけどね」
モンツァでのオープニングラップのターン1は例年、アクシデントが頻発する。
「兎に角、序盤はトラブルに巻き込まれないようにする事が大切だと思う。自分のやり方で前に進んでいくのはその後だ」
ダウンフォースを増やす事の弊害の一つはトップスピードが犠牲になる事だ。仮にルクレールに追いついたとしても、追い抜くのは容易ではないかもしれない。
「それでもライバルの何台かに比べれば高いトップスピードがあると思う」とフェルスタッペンは語る。
「ストレートではフェラーリの方が少し速いから、シャルルに近づいた後は大いにやり合う事になると思うけど、その時はダウンフォースを活かしてコーナーを上手く活用していくしかない」
2022年F1イタリアGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。
イタリア・グランプリの決勝レースは日本時間9月11日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5793mのモンツァ・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。