角田裕毅 F2サクヒール優勝会見インタビュー:スーパーライセンス発給、ヘルムート・マルコ、最終レース

F2サクヒールのレース1で優勝を飾りガッツポーズを取る角田裕毅copyright Formula Motorsport Limited

FIA-F2選手権サクヒールのレース1を終えて行われたプレスカンファレンスでの角田裕毅に対する質疑の模様を紹介する。会見には優勝した角田裕毅(カーリン)、2位の周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)、そして3位でチェッカーフラッグを受けたニキータ・マゼピン(ハイテック)が招集された。

なお会見後にレース中に発生したインシデントに関する裁定が下り、角田裕毅並びにフェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)の走行を妨害したとして、マゼピンに計10秒加算ペナルティと計4点の罰則ポイントが科された。

「一線を越えた」マゼピンに罰則

この結果、マゼピンは9位降格となり表彰台を剥奪され、角田裕毅はポイントランキング4位以上が確定。来季アルファタウリ・ホンダでのF1デビューに際して必要となるスーパーライセンス発給要件をクリアする見通しが立った。

会見では、ポールポジションからスタートしたものの直後に3番手に後退し巻き返しのレースを強いられた事、マゼピンに対する仕掛け、スーパーライセンス等に質問が及び、F1昇格の人事権を持つヘルムート・マルコや最終レースに向けた抱負などが語られた。

角田裕毅 F2サクヒール優勝会見

スタート時にリードを失った事で挽回を強いられました

スタート後のターン1でイン側にスペースを残し過ぎてしまい、その結果、後続のクルマに抜かれてしまいました。あれは僕のミスでした。

でもその後は気持ちを切り替えてタイヤマネジメントに集中し、2番手の後に付いて冷静にレースを進めました。

ラスト5周~10周というところで、特に2番手を走行していたシュワルツマンがそうだったのですが、タイヤに苦戦するマシンが出てきました。ニキータ(マゼピン)に逃げられてしまいそうだったので、彼にオーバーテイクを仕掛けて上手く前に出る事ができました。

タイヤ的にニキータを捉えられる可能性があると踏んでいたのですが、実際のところ彼との差はあまりなく、僕はミスにだけ気をつけて少しずつ追い上げていきました。

多分、ポジション争いとは無関係のルンガードだったと思うのですが、彼が僕とニキータを追い抜いていき、そこで僕にチャンスが生まれました。上手くこれを活かしてニキータを交わす事が出来ました。

素晴らしいレースだったと思います。マシンを作り上げてくれたカーリンに感謝しています。明日が楽しみです。

ターン1とターン4でのトップ争いの際の動きについて教えて下さい

普段はアウト側からオーバーテイクを仕掛ける事が多いのですが、他のコースとは異なり今回はあまり上手くいきませんでした。

シュワルツマンに対して何度かアウト側からトライしたものの上手くいかなかったため、ニキータに仕掛ける際はイン側を狙いました。結果的にそれが功を奏した形です。

簡単にタイヤがロックするような状況だったので、ブレーキングが少し怖かったのですが大丈夫でした。

今日の勝利で来年のF1参戦に必要なスーパーライセンス取得の見通しが立ちました

もしそれが本当であれば凄く嬉しいです。今日はヘルムート (マルコ) が表彰台の前で僕の優勝を祝ってくれました。これも本当に嬉しかったです。

ですが、それでもシーズンはまだ終わっていません。明日もレースがあります。(レース1の結果を踏まえて)今の僕にチャンピオン獲得のチャンスはあるのでしょうか?

(司会:今のところありません)

そうですか。であれば、チャンピオンシップ2位争いに挑戦してみようかな? 精一杯戦って、明日のレースの後でチームとシーズン全体をお祝いしたいと思います。

F1サクヒールGP特集

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