2021 Indycar開幕バーバー 観戦ガイド:前回勝者の佐藤琢磨、F1とNASCARのベテラン新人含む24台が参戦

2019年インディカー・アラバマGPを制して日本国旗を掲げるレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨Courtesy Of Indycar

NTTインディカー・シリーズの2021年が遂に幕を開ける。ホンダ・インディ・アラバマGPの舞台となるのは、11回目のシリーズ開催となるバーバー・モータースポーツ・パークだ。記念すべき2010年の初大会はエリオ・カストロネベスが勝利した。

昨年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で未開催となったため、バーバーでのレースは2019年以来、2年ぶりとなる。その時の勝者はご存知、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨だ。

copyright Honda

2019年インディカー・シリーズ第3戦バーバー予選でポールポジションを獲得したレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨

佐藤琢磨は予選で1分08秒5934(120.711mph)を記録してポールポジションを獲得すると、レースでは一度たりとも他車の接近を許さず終始ライバル勢を圧倒するペースを刻み、日本人ドライバーとして初めてポール・トゥ・ウインを飾った。

今回のグリッドにはインディカーでの12シーズン目を迎える佐藤琢磨の他に、ウィル・パワー、ライアン・ハンター=レイ、ジョセフ・ニューガーデン、シモン・パジェノーの計4名のバーバーウィナーが並ぶ。バーバーでのポール・トゥ・ウインの確率は5割と非常に高く、これら5名全員がポールからレースを制している。

6度のシリーズチャンピオンである前年王者のスコット・ディクソンは今季もチップ・ガナッシから参戦。A.J.フォイトに並ぶ7冠目を目指す。なおチップ・ガナッシとチーム・ペンスキーは共に2017年以来、初めてフルタイムで4台のマシンを投入する。

アラバマGPのレース周回数は90周(207マイル)で、プッシュ・トゥ・パスは各ドライバー計200秒、1回につき最大20秒の使用が許可される。

全車が第4世代シャシー、ダラーラIR12を使用し、シボレーまたはホンダエンジンを搭載してファイアストンタイヤを履く。ファイアストンは各車にプライマリー6セット、オルタネート4セット、ルーキー用にプラクティス1セットを供給する。

シボレーエンジン勢11台、ホンダエンジン勢13台の計24台がバーバーのグリッドに付く。元ハースF1チームのロマン・グロージャン、7度のNASCAR王者ジミー・ジョンソンが”ベテランルーキー”として新規参戦する他、オーストラリアV8スーパーカーで3度のチャンピオンに輝いたスコット・マクラフリンが初のフルシーズンに挑む。

Courtesy Of Indycar

2021年4月9日に行われたインディ500オープンテストでピットに並ぶマシン

初日17日(土)は、2回のプラクティスを経て現地16時55分から予選が行われる。決勝当日の18日(日)は現地10時のウォームアップを経て、14時35分にスタートコマンドが、そして14時42分よりレースがスタートを迎える。ファンの関心は高く、日曜のチケットは既に売り切れている。

なおシーズン開幕を前にインディカー・シリーズは、公式モーターオイルおよび潤滑油パートナーとしてシェル傘下のペンズオイルとの複数年契約を発表した。ペンズオイルは2012年よりシボレーエンジンに使われてきた。

日本ではGAORA SPORTSが日本時間18日(日)28時より決勝レースを生中継する。視聴には「スカパー!」の他、ケーブルテレビの「J:COM」や光回線を使った「ひかりTV」「auひかり」なら、面倒なアンテナ設置なしでインディカーを楽しむ事もできる。

インディカー スカパー!

2021年:ホンダ・インディGP エントリーリスト

No. Driver
Hometown
Team
Engine
2 ジョセフ・ニューガーデン
Nashville, Tennessee
Team Penske
Chevrolet
3 スコット・マクラフラン
Christchurch, New Zealand
Team Penske
Chevrolet
4 ダルトン・ケレット
Stouffville, Canada
A.J. Foyt Enterprises
Chevrolet
5 パトリシオ・オワード
Monterrey, Mexico
Arrow McLaren SP
Chevrolet
7 フェリックス・ローゼンクビスト
Värnamo, Sweden
Arrow McLaren SP
Chevrolet
8 マーカス・エリクソン
Kumla, Sweden
Chip Ganassi Racing
Honda
9 スコット・ディクソン
Auckland, New Zealand
Chip Ganassi Racing
Honda
10 アレックス・パロウ
Barcelona, Spain
Chip Ganassi Racing
Honda
12 ウィル・パワー
Toowoomba, Australia
Team Penske
Chevrolet
14 セバスチャン・ブルデー
Le Mans, France
A.J. Foyt Enterprises
Chevrolet
15 グレアム・レイホール
New Albany, Ohio
Rahal Letterman Lanigan Racing
Honda
18 エド・ジョーンズ
Dubai, United Arab Emirates
Dale Coyne Racing with Vasser Sullivan
Honda
20 コナー・デイリー
Noblesville, Indiana
Ed Carpenter Racing
Chevrolet
21 リーナス・ヴィーケイ
Hoofddorp, Netherlands
Ed Carpenter Racing
Chevrolet
22 シモン・パジェノー
Montmorillon, France
Team Penske
Chevrolet
26 コルトン・ハータ
Valencia, California
Andretti Autosport
Honda
27 アレキサンダー・ロッシ
Nevada City, California
Andretti Autosport
Honda
28 ライアン・ハンター=レイ
Fort Lauderdale, Florida
Andretti Autosport
Honda
29 ジェームズ・ヒンチクリフ
Toronto, Canada
Andretti Steinbrenner Autosport
Honda
30 佐藤琢磨
Tokyo, Japan
Rahal Letterman Lanigan Racing
Honda
48 ジミー・ジョンソン
El Cajon, California
Chip Ganassi Racing
Honda
51 ロマン・グロージャン
Geneva, Switzerland
Dale Coyne Racing with RWR
Honda
59 マックス・チルトン
Reigate, England
Carlin
Chevrolet
60 ジャック・ハーベイ
Bassingham, England
Meyer Shank Racing
Honda

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了