メルセデスW15の新ウイング「明らかに曲がっていた」とマルコ、監視の目を光らせるレッドブル
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メルセデスのフロントウイングを調査するようレッドブルが国際自動車連盟(FIA)に働きかけたとの噂を受け、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコはこれを否定したが、同時に目視できるほど「明らかに曲がっていた」とも述べた。
モナコでアップグレードされたフロントウィングがシルバーアローの競争力を引き上げたのは明らかだった。前戦カナダGPでジョージ・ラッセルは今季初のポールポジションと表彰台を獲得した。
ライバルチームが躍進を遂げる中、レッドブルはフェラーリ、マクラーレン、そしてメルセデスの”フレキシブル・ウイング”の合法性に疑いの目を向けているとされる。
噂ではW15のウイングを調査するようFIAに要請したとも囁かれているが、これについてマルコはオーストリア紙oe24とのインタビューの中で「そのように言うのは適切ではない」と答えた。
「彼ら(メルセデス)には新しいフロントウイングがあるが、モントリオールのテレビ映像ではラッセルとハミルトンのウイングが明らかに曲がっていた」
「ただ、そのウイングは検査の時点では必要な強度を備えていた。これは驚くことではない」
「ウイングはレースになるとたわんで下がり、これによりクルマの空力性能が向上する」
「規定にはウイングが特定の荷重でどの程度、曲がって良いかが厳密に定められている。あらゆる面で限界の壁を越えようとするのはこの世界ではよくある話だ」
フレキシブル・ウイングを巡る争いは、F1界で常に繰り返されてきた一種の恒例行事のようなものだ。レギュレーションの限界に挑戦し、その抜け穴を見つけて優位性を確保しようとするのはF1チームの”サガ”であり、統括団体とのイタチごっこに終わりはない。
マルコはスペインGPやオーストリアGPで更なる検査が行われると指摘し、メルセデスのウイングに対する懸念は自分達のみならず、パドックで広く共有されているものだと主張した。
「バルセロナやシュピールベルクなど、今後も新たな検査が行われる予定だ。そこでも問題なく通過する必要がある。我々だけでなく、ライバルチームは厳しい目で注視している」