あと5千万円費やせばF1王座は自分のものだったはず、とハミルトン…レッドブルの予算超過疑惑を受け

イタリアGPメルセデスのルイス・ハミルトンCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

レッドブルが昨年の予算制限に違反していた可能性があるとの疑惑を受けルイス・ハミルトンは、メルセデスがあと30万ポンド(約4,962万円)を余計に支出していれば、マックス・フェルスタッペンを打ち負かして2021年のF1タイトルを勝ち取れた可能性があると主張した。

先週末のシンガポールGPでは、アストンマーチンとレッドブル・レーシングが1億4500万ドル(約209億7,800万円)に設定された昨シーズンの財務規定に違反したとの憶測が突如、降って湧いた。

FIAは当初、日本GPを前にした5日(水)に各チームの会計監査報告を行い、違反者の有無を明らかにする予定であったが、監査プロセスは「今も進行中」であるとして鈴鹿での決勝翌日に延期された。

日本GPの開幕を前にSky Sportsから、レッドブルが予算超過していたのだとすれば、それはどのような意味を持つのかと問われたハミルトンは「本当には何も言いたくないんだけど」と前置きした上で次のように続けた。

「僕が言えるのは、僕らが去年の最後のアップデートを投じたのがシルバーストンだったってことだ。幸運にも上手く機能してくれたおかげで僕らは戦う事ができた」

「でもその後、毎週末、あるいは隔週でレッドブルがアップグレードを行うのを目にした。彼らはシルバーストン以降、少なくとも4回に渡ってアップグレードを行ったと思う」

「もし僕らが新しいフロアやそれに適合するウイングに30万ポンドを費やしていたら、当然、チャンピオンシップの結果は違うものになっていただろうね。それを使えばより高い競争力を発揮できたはずだから」

ハミルトンは「だから、そうでないことを願うよ。このスポーツのためにね」と付け加えた上で、監査報告によって「透明性」が確保される事が何よりも重要だとの考えを示した。

ハミルトンは昨年、シーズンを通してフェルスタッペンと熾烈なタイトル争いを繰り広げたものの、物議を醸した最終アブダビGPの最終ラップでオーバーテイクを許し、ランキング2位に甘んじた。

財務レギュレーションへの違反があった場合、FIAは、その超過の程度によって戒告処分や罰金、選手権ポイントの減点、さらにはチャンピオンシップ失格まで、様々なペナルティーを科す事になる。

レッドブルが実際に違反しているのかどうかは週明け月曜まで誰にも分からない。理論的にはタイトル剥奪の可能性もあるものの、超過額は比較的少額と見られており、軽微違反として罰金で事なきを得るのではとの見方が有力だ。

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