ルイス・ハミルトン、渦巻く想い「クレイジーな数日間」を経てフェラーリF1移籍について口を開く
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11年に渡って成功を分かち合ったメルセデスを離れ、2025年にスクーデリア・フェラーリに移籍するという衝撃的なニュースから2日を経てルイス・ハミルトンが沈黙を破り、渦巻く様々な想いを口にした。
移籍を告げるメルセデスのプレスリリースに短いコメントを寄せたものの、ハミルトンが公の場で自らの言葉を口にするのはこれが初めてだ。
ハミルトンはInstagramに「色んな感情が渦巻くクレイジーな数日間だったけど、ご存知のように、メルセデスAMGペトロナスF1チームでの素晴らしい11シーズンに終わりを告げ、人生の新たな章を始める時が来た」と綴った。
「子供の頃に夢見たことをメルセデスで達成した後、もう1つの子供の頃の夢を叶えるチャンス、赤いフェラーリで走れるなんて信じられないほど幸運だと思う」
メルセデスと共に6回のドライバーズチャンピオンに輝いたハミルトンは、新たなグランドエフェクトカー規定が導入された2022年以降は1度も勝利できていないものの、フェラーリは2008年以来、タイトルから遠ざかっており、昨年のコンストラクターズ選手権ではメルセデスに敗北した。
そんなフェラーリへの移籍についてハミルトンは、マクラーレンから当時格下であったメルセデスに移籍した11年前の出来事に触れて「今こそ変化を起こし、新たな挑戦をする時だ」と記した。
「未知の世界に飛び込んだっていう感覚を今でも覚えている。当時は理解できなかった人もいただろうけど、あれは正しい決断だったし、今もその気持ちを改めて感じている」
「この新しいチャンスを活かして何ができるのか、一緒に何を成し得るのか本当に楽しみにしている」
ハミルトンはミハエル・シューマッハと並ぶ史上最多タイの7度目のワールドタイトルを獲得した時の写真を添え、チーム代表のトト・ウォルフや2019年に亡くなるまでメルセデスの非常勤会長として見守り続けたニキ・ラウダを含め、これまで志を同じくして戦い続けてきた仲間たちに心からの感謝のメッセージを綴った。
「共に達成してきたすべてのことを心の底から誇りに思っているし、長年に渡って一緒に仕事をしてきた皆の努力と献身、そしてもちろんトトの友情、指導、リーダーシップに本当に感謝している」
「僕らは力を合わせてタイトルを勝ち取り、記録を塗り替え、そしてF1史上最も成功したドライバーとチームになった。もちろん、偉大なサポーターであり、今でも毎日恋しく思っているニキのことを忘れることはできない」
「加えて、26年間に渡って僕を支えてくれたメルセデス・ベンツの取締役会、ドイツと世界中のオフィスにいる全員に対して感謝の気持ちを伝えたい」
「僕はこれまで以上に意欲的で、フィジカルも万全だし、集中力も高い。為すべき仕事に100%コミットして、このチームとのパートナーシップを最高の形で終わらせるつもりだ」