ジョージ・ラッセル、一転してイモラでのクラッシュを謝罪「責任を取る姿勢に敬意を払いたい」とハミルトン
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ウィリアムズのF1ドライバーであり、メルセデス育成傘下のジョージ・ラッセルは、18日のF1第2戦エミリア・ロマーニャGPのレース中に発生した事故を経て謝罪を表明した。
ラッセルは雨のイモラで9位を獲りに行くべく、ワークスメルセデスを駆るバルテリ・ボッタスに仕掛けたものの、この試みはクラッシュによるマシン大破と両者リタイヤという結末を迎えた。
ボッタスの後任として来季メルセデス入りが注目されるラッセルは、無残な姿に成り果てたクルマから降りると、ボッタスに詰め寄り強い口調で批判。その後も怒り収まらず、意見を異にする両者は対立した。
ただし、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフは、表立っては両者に責任があるとしながらも、メルセデスのジュニアドライバーである事を踏まえればラッセルの動きは軽率である等としており、ラッセルに非があると考えている事は明らかだった。
また、ラッセルの「ボッタスの動きはシートに関わる敵対心から生まれたもの」と示唆するような発言に関しては「戯言」だと切って捨てた。
事故から一夜明けた19日(月)、ラッセルはソーシャルメディアを通して謝罪文を発表した。
23歳のイギリス人ドライバーは、オーバーテイクは「リスク」を承知の上であり、結果として成功しなかった事から「責任を取る」必要があるとして、ボッタスやウィリアムズ、そして「自分が取った行動で失望させてしまった全ての人たち」に謝罪した。
「昨日は最も誇れる日とはならなかった」
「あれは今シーズンの中で、ポイント獲得ためのこれ以上ないチャンスだった。今の僕らにとってポイントを獲得する事が如何に重要かを考えれば、時にはリスクを冒す事もある」
「でも、それが報わる事はなかった。だからその責任を取らなきゃならない」
「今になって振り返ってみれば、うまく上手く対応すべきだったと思う。その場の勢いで感情が高ぶる事はあるし、昨日がまさにそうだった」
「バルテリ、チーム、そして僕が取った行動で失望させてしまった全ての人たちに謝罪したい。僕はああいった人物ではないんだ。僕は自分自身により多くを期待しているし、他の人たちが僕に多くの事を期待してくれている事を知っている」
「今週末は厳しい教訓を学んだ。この経験を活かして、より良いドライバー、より良い人間になっていきたい。次のポルトガルでのレースに気持ちを切り替えて、自分の真価を証明したい」
「肯定的なものも否定的なものも含めて、すべてのメッセージに感謝している。僕が成長する手助けになってくれる事と思う」
この投稿に対しては、ボッタスのチームメイトであり、メルセデスF1のドライバーであるルイス・ハミルトンが「強さは弱さから生まれるものだ。過ちなくして教訓はない。責任を負う事に敬意を払いたい。前に進もう」とのリプライを寄せた。
なお、F1の競技部門を率いるロス・ブラウンは、ボッタスが「行き場を与えなかった」としてラッセルを支持している。