レッドブル、奮わないガスリーに喝「格下チームと競い合っている場合ではない」
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レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表が、ピエール・ガスリーのパフォーマンスに不満を持っているのは明らかだった。ハンガロリンクの週末、マックス・フェルスタッペンはメルセデスを打ち破りポールポジションを手にし、決勝では2位表彰台を獲得したものの、ガスリーは全く見せ場を作ることが出来ず、予選も決勝もフェラーリにすら完敗した。
決勝ではオープニングラップで一気に3ポジションダウン。カルロス・サインツとランド・ノリス(Mclaren)、そしてキミ・ライコネン(Alfa Romeo=旧ザウバー)に前を奪われてしまった。バルテリ・ボッタスが接触により最後尾まで転落し、チームの戦略が上手く機能しなければ、6位フィニッシュは叶わなかった。
「ピエールにとってはストレスの溜まる週末になった」とクリスチャン・ホーナー。「スタートは良くなかったし、最初のラップも良くなかった。ザウバー勢やマクラーレン勢と競い合っている場合ではない」
「フェラーリやメルセデスとやり合うためには(フェルスタッペンだけでは無理だから)彼が必要なのだ。我々は、彼を手助けできることなら何でもやるつもりだ」
フェルスタッペンと同じ水準でないにしろ、ガスリーが予選でフェラーリの前に立ち、スタートを確実に決め、フェルスタッペンから1周辺りコンマ2秒落ち程度のペースを刻んでいれば、ルイス・ハミルトンとメルセデス陣営に、2ストップ戦略への切り替えオプションを与える事はなかった。
クリスチャン・ホーナーは「問題は、彼が集団に全く絡んでいない点だ」と指摘。格下のミッドフィルダーと競い合っているようでは、レッドブル・ホンダのドライバーとしての職務を果たせない、との考えを示した。
フェルスタッペンの活躍により、コンストラクターズ選手権におけるフェラーリとのギャップは徐々に縮小。夏休み前の前半12戦を終えて、レッドブル・ホンダはフェラーリに44点差の3位につけている。だが、ガスリーがフェルスタッペンと遜色ないリザルトを残していれば、レッドブル・ホンダは今頃、メルセデスを超える事はないにせよ、タイトルを狙える位置につけていた可能性もある。
フェルスタッペンは、ドライバーズランキングでフェラーリ2台を上回り、ボッタスに対して7ポイント差に迫る3位につけているが、ガスリーは5点差でサインツを上回り、辛うじて6位をキープしている状態。チームメイトとのギャップは118ポイントと、優勝4回分以上に相当する膨大な差がついている。
「チームにとって、2台が揃って先頭を争う事が重要だ」とクリスチャン・ホーナー。「特にコンストラクターズ争いを考えれば尚更で、今日の我々はフェラーリ勢と全くの同一ポイントしか得られなかった。本来であれば、もっと多くのポイントを獲得できたはずだ」
「もし選手権でフェラーリを喰うつもりであれば、我々は彼らの遥か先でフィニッシュしなければならない。それが決定的に重要で必要不可欠な事だ」
「我々はシーズン終了まで彼をクルマに乗せるつもりだが、彼には何が何でも、マシンのポテンシャルをもっと認識してもらわねばならない」