ピエール・ガスリー「僕も裕毅も今のマシンに完全に満足するには至っていない」
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スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは、自身もチームメイトの角田裕毅も共に、現時点でのAT03の競争力に満足しておらず、やるべき仕事が山積みだと強調する。
ファエンツァの最新作は特にレースペースにおいて中団トップを争えるだけの素地こそ感じさせるものの、バーレーンGPでは昼夜の温度差に翻弄され、柔軟性に対する課題を露呈した。
初戦入賞をメカニカルトラブルで落とし、第2戦サウジアラビアでの4ポイントによる12位ランカーとして迎えた第3戦オーストラリアGPに先立ちガスリーは、AT03について「毎セッション、毎セッション、勉強していると言わざるを得ないね。ライバルチームと同じように僕らも毎週末、クルマを前進させようと頑張ってる」と語った。
「中団争いは本当にタイトで、僕も裕紀も今のクルマに本当に、本当に満足できるところまで至っていない。だから、やるべき事は山ほどある」
「と言うのもミッドフィールドでコンマ2秒を見つけ出せれば、14位から7位にいける可能性があるわけだからね」
「だから自分たちのことに集中し続けることが何よりも重要なんだ。でも僕としてはチームに自信を持っているし、今後数週間で前に進んでいけるはずだと思ってる」
パフォーマンスレベルもさる事ながら、何より足を引っ張っているのは信頼性不足だ。
開幕戦での車両火災を経てガスリーは前戦で全PUコンポーネントを交換した。更には角田裕毅も第2戦で立て続けに駆動系のトラブルに見舞われ予選と決勝を走る事ができず、オーストラリアでの週末に先立ち、規定上限となる3基目のICE(内燃エンジン)を含めたパワーユニット交換を余儀なくされた。
角田裕毅は相次ぐ信頼性トラブルについて「去年はかなりの強みだと感じていたのですが、ここのところ信頼性に関する問題が続いていて、僕らにとっては驚きでした」と語った。
「シーズンの後半で見舞われるよりは、今問題が出てくれる方が良いとは思いますが、今の僕らが厳しい時間を過ごしている事は間違いありません。特に2台揃ってポイントを獲得できる良いチャンスがあったジェッダでは尚更でした」
「とは言えこれが現実ですし、僕らとしてはこれらの問題を解決して、パフォーマンス面により焦点を当てていければと思っています」
ファエンツァのチームは伝統的にアルバート・パーク・サーキットで強さを発揮してきた。実に過去9大会での入賞は7回に及ぶ。
その一方でガスリー個人にとってのF1オーストラリアGPは全く冴えない。2019年のレッドブル時代を含めて2度、アルバート・パークでレースをしているが、ポイントを持ち帰った事はなく、1度はリタイヤ、1度は11位に終わっている。
ガスリーは今週末の目標について問われると「まず、僕自身の記録を塗り替えなきゃね!何しろここでの成績は本当に酷いから」と笑った。
「確かここに来たことがあるのは2回だけで、フル参戦したデビューイヤーとその次の年だったけど思うけど、2019年は良くなかった」
「だから今回はそれを変えるつもりなんだ。実際、僕はこのサーキットが本当に好きだしね」
「ここは許容できるエラーのマージンが本当に小さくて、ドライビングという観点で本当にチャレンジングで、コースに出るたびにアドレナリンが湧き出てくるコースなんだ」
「この前のサウジアラビアGPでは8位入賞を果たしたし、その勢いをキープしていきたいと思ってる」