フェルスタッペン優勝!ルクレール、悲痛な叫びを上げて角田裕毅共々リタイヤ / F1フランスGP《決勝》結果とダイジェスト
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2022シーズンのFIA-F1世界選手権第12戦フランスGP決勝レースが7月24日にポール・リカール・サーキットで行われ、予選2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季7勝目を飾った。
ポールシッターのシャルル・ルクレール(フェラーリ)はスタートからレースをリードしていたものの、レースの3分の1を消化した18周目のターン11でコントロールを失いバリアに衝突。衝撃的なシーンが広がった。
Total heartbreak for Charles Leclerc 💔#FrenchGP #F1 pic.twitter.com/boNWYn8vlY
— Formula 1 (@F1) July 24, 2022
幸いにも深刻な怪我はなく、クラッシュを経てルクレールは無線で激しく叫び、フラストレーションをあらわにしたが、その後、事故の原因は単純な「ミス」だと認めた。ラップリード中にリタイヤしたのは今季3回目だ。
この結果フェルスタッペンはチャンピオンシップでのリードを更に拡大し、ルクレールとの差を63点にまで広げた。
表彰台の残り2つはメルセデスが占拠した。自身通算300回目のグランプリ出走を迎えたルイス・ハミルトンはトップから10.587秒遅れの2位で節目を飾り、ジョージ・ラッセルが3位に滑り込んだ。
3番グリッドのセルジオ・ペレス(レッドブル)はスタートで後退。レース序盤はハミルトンを脅かす走りを見せたものの、リヤのグリップ不足に苦しみペースを落とすと、残り3周でのバーチャル・セーフティーカー(VSC)解除の際、システムに不具合が生じた事でラッセルに付け入るスキを与え、表彰台を失い4位に終わった。
エンジン交換ペナルティによって最後尾スタートとなったカルロス・サインツ(フェラーリ)は、ファステストラップを刻んでボーナスの1点を手にした上で、4位ペレスに11秒差の5位フィニッシュと、見事に巻き返した。
8番グリッドの好位置からスタートした角田裕毅(アルファタウリ)は、1周目にエステバン・オコン(アルピーヌ)に接触され最後尾に転落。この際に負った車体のダメージが悪化していったため、19周目にリタイヤした。
LAP 1/53
Tsunoda makes contact with Ocon and is sent into a spin
The AlphaTauri driver is still going but is down in P20 #FrenchGP #F1 pic.twitter.com/IoIdh66Th8
— Formula 1 (@F1) July 24, 2022
母国凱旋のチームメイト、ピエール・ガスリーもミスによってポジションを落としペースも上がらず12位に終わり、アルファタウリはアップグレードの成果を結果として残せないまま、フランスを去る事となった。
ガスリーとは対照的に、同じくホームレースとなったアルピーヌはフェルナンド・アロンソが6位、エステバン・オコンが8位とWポイントを獲得。ランド・ノリスが7位、ダニエル・リカルドが9位の宿敵マクラーレンを下して単独のコンストラクター4位に浮上した。
最後の入賞枠、10位にはランス・ストロールが滑り込んだ。アストンマーチンのチームメイト、セバスチャン・ベッテルは最終ラップの最終コーナーで接触するほどまでに接近したものの、ストロールを交わす事はできず11位に終わった。
レース概要
決勝は日本時間24日(日)22時にブラックアウトを迎え、1周5842mのコースを53周する事で争われた。現地ル・カステレは晴れ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温30.4℃、路面51.3℃、湿度42%、気圧968hPaのドライコンディションで開始された。
公式タイヤサプライヤーのピレリは中間レンジのC2からC4までのコンパウンドを投入。序盤のセーフティーカー(SC)の導入もあってレースは1ストップが主流となった。
バルテリ・ボッタス、ピエール・ガスリー、カルロス・サインツの3名はハードタイヤを選択。他はミディアムを履いてグリッドに着いた。
注目のオープニングラップでは、好スタートを切ったハミルトンがターン1を前にペレスを抜いて3番手に浮上。ペレスはアロンソにも先行を許したが、こちらに関してはすぐに抜き返した。
角田裕毅はミストラル・ストレート中間地点のシケイン進入の際に、イン側に入って挙動を乱したオコンに接触されスピン。最後尾にまで後退した。スチュワードはオコンに5秒ペナルティを科す裁定を下した。
最後尾19番グリッドのサインツは13周目にストロールを交わして早くも入賞圏内10番手にまで浮上した。
上位勢で最初に動いたのはレッドブル陣営だった。2番手フェルスタッペンは17周目にピットイン。ハードタイヤに履き替え7番手でコースに復帰したが、その直後にラップリーダーのルクレールがクラッシュ。SCが導入された。
このタイミングで全車が1回目のピットストップを消化した。車体左側の破損が酷くデグラデーションに苦しんでいた角田裕毅は、ここでガレージにクルマを入れた。サインツはこのストップの際にアンセーフリリースがあったとして5秒ペナルティを受けた。
SC解除後の21周目、ターン11のアウト側から仕掛けたミック・シューマッハ(ハース)がイン側の周冠宇と接触。シューマッハは360度スピンを喫し、周はフロントウイングを破損した。スチュワードは周冠宇に5秒ペナルティを科した。
ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)はケビン・マグヌッセン(ハース)との14番手争いの際に接触。コース外に飛び出したことで一時、黄旗が振られた。マグヌッセンはその後ガレージにクルマを入れリタイアした。
LAP 37/53
Contact between Latifi and Magnussen 😬
The two continue on in P15 and P16 #FrenchGP #F1 pic.twitter.com/uzwrqBkKGn
— Formula 1 (@F1) July 24, 2022
ラッセルを仕留めて4番手にまで巻き返したサインツは42周目にペレスを攻略。だが、翌周にピットインしてペナルティを消化。9番手にまで順位を落とした。
残り5周という最終盤、周冠宇がパワーユニットのトラブルに見舞われターン6でストップ。バーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入された。
最後のドラマはVSC解除の瞬間に訪れた。上手くトラクションを掛けられずリアを揺らしたペレスをラッセルがオーバーテイク。今季初となるメルセデスのW表彰台を演出した。
2022年F1第12戦フランスGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 53 | 1:30:02.112 | 25 |
2 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 53 | +10.587s | 18 |
3 | 63 | ラッセル | メルセデス | 53 | +16.495s | 15 |
4 | 11 | ペレス | レッドブル | 53 | +17.310s | 12 |
5 | 55 | サインツ | フェラーリ | 53 | +28.872s | 11 |
6 | 14 | アロンソ | アルピーヌ | 53 | +42.879s | 8 |
7 | 4 | ノリス | マクラーレン | 53 | +52.026s | 6 |
8 | 31 | オコン | アルピーヌ | 53 | +56.959s | 4 |
9 | 3 | リカルド | マクラーレン | 53 | +60.372s | 2 |
10 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 53 | +62.549s | 1 |
11 | 5 | ベッテル | アストンマーチン | 53 | +64.494s | 0 |
12 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 53 | +65.448s | 0 |
13 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 53 | +68.565s | 0 |
14 | 77 | ボッタス | アルファロメオ | 53 | +76.666s | 0 |
15 | 47 | シューマッハ | ハース | 53 | +80.394s | 0 |
16 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 47 | +6 laps | 0 |
NC | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 40 | DNF | 0 |
NC | 20 | マグヌッセン | ハース | 37 | DNF | 0 |
NC | 16 | ルクレール | フェラーリ | 17 | DNF | 0 |
NC | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 17 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 30.4℃ |
路面温度 | 51.3℃ |
周回数 | 53 |
セッション概要
グランプリ名 | F1フランスGP |
---|---|
レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | ポール・リカール・サーキット |
---|---|
設立 | 1970年 |
全長 | 5842m |
コーナー数 | 15 |
周回方向 | 時計回り |