アルファタウリ、本来なら「弱点が浮き彫り」になるF1フランスで”大規模”アップグレード! 角田裕毅、中団上位争い復帰を期待

スクーデリア・アルファタウリAT03のリア、2022年7月9日F1オーストリアGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

スクーデリア・アルファタウリがFIA-F1世界選手権第12戦フランスGPに持ち込むアップグレードは大規模なものになるようだ。角田裕毅は中団上位争い復帰に向け、期待を膨らませる。

ミッドフィールドのライバルチームがメジャーアップグレードの導入によって競争力を増す中、ファエンツァのチームはシーズンを減る毎に徐々に劣勢に置かれ、過去3戦では2台揃って1点もポイントを獲得できておらず、ハースにコンストラクター7位の座を奪われた。

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

クラッシュを経てフロントウイングを引きずりながらピットに戻る角田裕毅(アルファタウリ)、2022年7月3日F1イギリスGP

シルバーストンやレッドブル・リンクとは異なり、フランスGPの舞台となるポール・リカール・サーキットはクルマのあらゆる領域が試される総合的なコースとして知られる。

低速のタイトコーナーとミドルストレートで構成される最初のセクターは、ブレーキングやトラクション、低速でのバランスとダウンフォースが要求される。

ミストラル・ストレートと高速のシーニュを含む第2セクターでは、エンジンパワーとエアロ効率が、そして第3セクターでは中速域でのダウンフォースと、クルマの敏捷性が必要となる。

ポール・リカール・サーキットのコースレイアウト図2021年版

フランスでの週末に先立ち角田裕毅は「僕らは小規模なアップグレードを幾つも重ねるのではなく、メジャーアップグレードに踏み切る事にしました」と語った。

「中高速コーナーにかなり弱みを抱えていたため、今回のアップグレードはクルマに更なる荷重を加えることに重点を置いています」

「安定感が増し、再びミッドフィールド上位で戦えるようになることを期待しています」

「ポール・リカールではユーロ・フォーミュラやF3時代に何度かレースをした事がありますが、昨年のグランプリでは予選でミスをしてしまい、ピットレーンからスタートしなければならなず、かなり大変な思いをしました」

「このコースは中速コーナーで上手く機能するセットアップが必要で、ストレートやシーニュ(ターン10)といった高速セクションに加え、第1・3セクターの終わりに低中速コーナーがあるため、かなり厄介とも言えるコースです」

「何もなければ僕らのマシンの弱点が浮き彫りになるところですが、アップデートがあるため、そうならない事を期待しています」

「日曜のレースでポイントを獲得していくためにも、そろそろ予選Q3へ戻れるようにしていかなければなりません」

不本意な結果が続くだけに、フランスGPでの巻き返しに向ける想いは強い。角田裕毅は16位に終わった前戦を次のように振り返った。

「オーストリアGPは今シーズンの中で最も困難な週末のひとつとなりました。恐らくスプリント・フォーマットだった事が状況を更に悪化させたのだと思います」

「条件は誰にとっても同じではありますが、レースに先立ってロングランをする時間があまりなかった事が影響したという事です」

「予選はまずまずの出来でしたが、スプリントではペースがありませんでした」

「ただ、レースに向けた僕自身のアプローチ、そしてトラック・リミットという点でミスを冒さず集中力を維持できたという点は前向きな材料だと思いますし、良いステップになったと思っています」

F1フランスGPは日本時間7月22日(金)21時からのフリー走行1で幕を開ける。

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