ルノー、最終盤の”超絶バトル”を擁護し称賛「あれが無かったらただの退屈なレース」F1フランスGP《決勝》
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最終的にレース後の審議によって母国でのダブル入賞を剥奪された格好となったが、ニコ・ヒュルケンベルグはもちろん、ダニエル・リカルドもまた、激しくスリリングなバトルを心の底から堪能したようだ。
レース最終盤、ルノーの二人とランド・ノリス(Mclaren)、そしてキミ・ライコネン(Alfa Romeo)の4名は、7位を懸けて激しいポジション争いを展開。その最中、リカルドは2度に渡ってコース外へと飛び出した。1度目はミストラル・ストレート中間地点のシケインで、2度目はシケインからの立ち上がり後のストレートで、それぞれトラックの外を走行した。
スチュワードは1件目のインシデントについて「安全に配慮せず、他車をコース外に追いやる形でコースに復帰した」として、5秒ペナルティーと2点のペナルティーポイントを、2件目については「コース復帰の際にアドバンテージを得た」と判断し、5秒ペナルティーと1点のペナルティポイントを科す裁定を下した。
ファイナルラップの勝負を制してリカルドは7位でチェッカーを受けるも、裁定の結果、累計10秒のペナルティを喰らい11位に転落。スーパーライセンスに付帯するペナルティポイントは累積5点に達した。
シリル・アビテブール代表は「レースは特にこれといった事もない退屈なものだったが、4名の偉大なドライバーが最終数コーナーでクリーンでありながらも超絶のバトルを繰り広げてくれたおかげで、最高にスリリングなシーンを目撃する事が出来た。それだけにペナルティには失望だ」と語った。
ルノー:F1フランスGP決勝を終えて
ダニエル・リカルド決勝: 11位, グリッド: 8番手
チームのホームレースで、チェッカー後にペナルティを食らってポイント圏外に落ちるなんて、本当にガッカリだよ。ファイナルラップでのバトルは本当に楽しかった。僕は何もしないより挑戦したいと思うタチだし、フランスのファンや家でテレビ観戦していた皆は楽しんでくれたはずだ。それでペナルティを受けるのは残念だけど、直ぐに立ち直ってみせる。
レースについて言えば、スタートでの立ち上がりは良かったけど、その後で若干勢いを失ってしまったような気がする。ターン1でのブレーキングが早すぎたのかも。振り返ってみるとコンサバ過ぎたように思う。そのせいで挽回しなきゃならない立場になってしまったけど、その後は問題なく順調に走りつづける事が出来た。ポジティブな点がたくさんあったから、次のオーストリアで活かしていきたい。
ニコ・ヒュルケンベルグ決勝: 8位, グリッド: 13番手
上手くトップ10まで巻き返せて満足だよ。もし予選でもっと上手くやれていれば、また違う展開になっていたかもしれないけど、13番手からの9位フィニッシュなんだから努力が報われたって事さ。レースでは終始プッシュし続けたけど、ここはオーバーテイクが難しい上にトラフィックに捕まってしまった。
今日はちゃんとしたペースがあったし、僕らが決勝で力強いって事を証明できたと思う。ラスト数周は接近戦で凄く楽しかったし、幾つか順位も上げられたし嬉しかった。戦えるだけのレースペースがある事は示せたけど、1発の速さに関しては何か手を打たなきゃね。
53周で争われた決勝レースでは、メルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウイン。2位はチームメイトのバルテリ・ボッタス。3位表彰台にはフェラーリのシャルル・ルクレールが滑り込んだ。