F1予算違反の真相は日本GP後…FIA、財務規定適合証明書の発行を延期

ザントフォールト・サーキットに揺らめく国際自動車連盟(FIA)の旗、2022年9月1日F1オランダGPCourtesy Of Alfa Romeo Racing

レッドブル・レーシングとアストンマーチンが違反した可能性が取り沙汰されている2021年シーズンの予算制限に関する真相は、F1日本GP後の10月10日(月)まで明らかにされる事はない。

一部のチームが昨年のコストキャップに違反しているとの憶測を受け、国際自動車連盟(FIA)は、1億4,500万ドルに設定された2021年シーズンの各チームの会計監査報告および、チームに対する財務規定適合証明書の発行を延期した。

当初は10月5日(水)に発表される予定だった。証明書の発行はこれまでにも何度か延期されてきた経緯がある。証明書は発行は10月10日、つまりマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がタイトルを決定する可能性のある鈴鹿でのF1日本GPの翌日に延期された。

FIAは声明の中で「F1チームの2021年財務提出書類の分析終了および、これに続く財務規則への適合証明書の発行が10月5日(水)に行われないことを通知する」と述べた。

「財務提出書類の分析は長く複雑なプロセスで、現在進行中であり、証明書の発行に向けて10月10日(月)に終了する予定だ」

「すべての競技者は全会一致で本財務規定に合意し、この規定が導入された最初のシーズンを通してFIAのコストキャップ管理部門と共に前向きかつ協力的に取り組んできた」

「以前通知したように、この件に関して重要かつ根拠のない憶測や推測がなされており、確定するまではこれ以上情報を提供しないことを改めて表明する」

「FIAはまた、FIAの職員が機密情報を開示したという指摘も同様に根拠のないものであることを改めて表明する」

一部のチームがルールに違反しているとの憶測が降って湧いた先週末のシンガポールGPでは、昨季ドライバーズ選手権を制したレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が法的措置を仄めかしてライバルチームに発言の撤回を迫った。

財務レギュレーションへの違反があった場合、FIAは、その超過の程度によって戒告処分や罰金、選手権ポイントの減点、さらにはチャンピオンシップ失格まで、様々なペナルティーを科す事になる。

レッドブルが実際に違反しているのかどうかは週明け月曜まで誰にも分からない。理論的にはタイトル剥奪の可能性もあるものの、超過額は比較的少額と見られており、軽微違反として罰金で事なきを得るのではとの見方が有力だ。

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