一転…フェラーリ、ルクレールのF1モナコでのDNSの原因は予選クラッシュ
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シャルル・ルクレールの母国モナコGPポール・トゥ・ウインの夢を阻んだ原因が、前日の予選で発生したクラッシュにあった事が分かった。フェラーリの調べによると左リアのホイールハブにクラックが確認された。
23日の決勝レース当日、ルクレールはグリッドに着くためにレコノサンスラップへと向かったところ、トンネルへと向かう所でクルマに違和感を覚え、ギアボックスが壊れた可能性に言及。問題が何であるかにせよ修復するための時間はなく、ルクレールはスタートを前にクルマを降り、母国レースをドライバーとしてではなく観客として見守る事となった。
チームは直後の調査を経て、”左側”のドライブシャフトに問題が確認されたと発表。前日の予選でのクラッシュが車体”右側”からの衝突であったため「事故とは全く関係なく発生した可能性がある」としていたが、月曜にマラネロのファクトリーで行われた詳細な調査の結果、フェラーリは土曜日の事故が原因であるとの判断を下した。
予選から決勝までにチームが修復に掛けられる時間は限られていた。土曜の予選は現地16時に終了するが、F1にはパルクフェルメ・ルールがある。これは予選終了後3時間半以降から決勝のフォーメーションラップ開始5時間10分前まで車両への作業を禁止するものだ。
メカニック達はバリアに激突した右側を中心に確認作業と修復作業を行った。フェラーリによると、ハブはこの種の衝撃があった際のチェック対象リストに含まれるものではないとの事で、衝撃の反対側のハブが検査される事はなかったようだ。
なお、この手の事故によってハブが破損した事例はこれまでになかったという。仮に検査が行われたとしても、目に見えないクラックの場合、現場での確認は困難だったものと思われる。
フェラーリは決勝に向けてFIAに申請を行い、フロントウイングやノーズ、ステアリング・ラック、フロア等他に、右側のアッセンブリーを中心に交換作業を行った。なお、ドライブシャフトやハブに関しては左側だけでなく右側も交換されていない。
フェラーリは今回の事故を教訓として、再発防止のためにドライブシャフトに関連するコンポーネントの確認プロセスを見直すとしている。
なおギアボックスは次戦でも使用可能と見られるが、決勝出走が叶わなかったため、次のアゼルバイジャンGPでの交換はペナルティの対象外となる。ルクレールは第6戦で新しいギアボックスを使用する事になるだろう。