フェラーリ、再審査却下に失望「可能性を信じていたが、F1とファンにとっても残念」
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スポーティング・ディレクターのローラン・メキーズは、セバスチャン・ベッテルの無実を証明する「決定的な証拠」を手にしたと述べ、FIAに提出する新しい証拠が、カナダでのルイス・ハミルトンと一件に関してベッテルに科されたペナルティ撤回に役立つはずだとしていたが、スチュワード団はこれを却下。罰則が覆ることはなかった。
フランスGPの1回目のフリー走行後に開催された公聴会を終えて、マッティア・ビノット代表は21日金曜日の夜に「この決定についてあまりコメントする気はないが、フェラーリとして我々は皆、心から失望している。チームとして失望するのは当然だが、ファンとこのスポーツの事を考えても残念だ。これ以上コメントするつもりはない」と語った。
この事件はレース後も論争の的となり続け、世界の様々なモータースポーツ関係者から裁定に対する疑問の声が噴出。当事者となったハミルトンを含む現役F1ドライバーの多くも「自分が同じ立場だったとしたら、ベッテルと同様の行動に出た」との見解を示した。
フェラーリが運営委員に対して提出した7個の証拠の内、FIA国際モータースポーツ競技規則で再審査請求権の要件としている「新たな証拠」に該当すると判断されたのは2つだった。その内の一つは、元F1ドライバーで現在Skyでコメンテーターを務めるカルン・チャンドックが番組内で紹介した分析動画であった。
再審理の可能性を信じていたかとの質問に対してベッテルは「チャンスがあると感じていたけど、FIAとはこの見解を共有出来なかった」と答えた。
「僕らとスチュワードとの間に見解の相違があったから、何か新しいものを提供できるんじゃないかと思ったんだけど、残念ながらこれ以上状況が進展する可能性はなくなってしまった。僕らとしては現実を受け入れて前に進まなきゃならない」
再審査請求が却下された事により、カナダGPのリザルトは最終決定事項となり、7戦を終えた段階のドライバーズランキング首位ハミルトンと3番手ベッテルとの得点差62ポイントもまた、確定する事になる。