フェルナンド・アロンソ「真実は現役引退後に明かしたい」自伝出版を延期
Published: Updated:
フェルナンド・アロンソは当初、モータースポーツにおける自らのキャリアを振り返る自伝「Racer: The Autobiography」の出版を昨年末に計画していたが、アルピーヌでの現役復帰に伴いこれを延期した。
計528ページにも渡るアロンソ初となるこの自叙伝は、スペイン出身の一人の少年がカートでの活躍を経て2度のF1ワールドチャンピオンへと至る道程を描くと共に、FIA世界耐久選手権(WEC)王者、デイトナ24時間優勝、ダカール・ラリーへの参戦など、その半生を記録するものだ。
昨年末の延期を経て現時点では2021年9月30日に英語版の出版がアナウンスされているものの、アロンソはヘルメットを脱いでからでないと真実は語れないとして、現役引退まで出版を見合わせるつもりだと説明した。
第2戦エミリア・ロマーニャGPの舞台、イモラ・サーキットに姿を見せたアロンソは「2、3年前から本の制作に取り組んできたんだ。当初はF1を去った2018年に世に送り出す予定だったんだけど、他のカテゴリーでレースをする事になったから一旦延期した」と語った。
「でもその後、F1に戻ってくる事になった。だから、引退して自身の経験や物事の真実を語れる状況になるまで見合わせるつもりだ」
「だってレースをしている時に本が出版されたら、少し変な感じになるかもしれないからね。現役を終えてからモーターレース人生における自分の経験を語りたい」
書籍の説明には「本当のフェルナンド・アロンソ」の文字が並ぶ。自叙伝という事で、ルイス・ハミルトンをチームメイトとして不穏な空気に包まれた2007年のマクラーレン時代や、シンガポールでのクラッシュ・ゲート、ホンダ「GP2エンジン」発言など、物議を醸した数々の物語に対して真相が語られる事が期待される。
なおこの本に関してはジャッキー・スチュワートやロス・ブラウン、フラビオ・ブリアトーレがレビューを寄せており、今も予約受付中となっている。