F1ベルギーGP、2031年までの「ローテーション開催契約」に合意
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ベルギーGPがフォーミュラ1(F1)との間でローテーション開催契約に合意し、2026年、2027年、2029年、2031年の4シーズンにわたり、スパ・フランコルシャンで引き続きレースが開催されることが2025年1月8日、発表された。
ベルギーGPの開催契約は近年、1年単位の延長に留まり、将来が危ぶまれていた。しかしながら今回の新たな契約により、2028年と2030年を除く現行契約終了後の6年間のうち、4シーズンにわたる開催が確定した。
F1の商業権を持つ米リバティ・メディアは、新たな開催地をスケジュールに組み込むため、一部のヨーロッパ開催地を隔年開催にする動きを検討しており、ベルギーGPもその対象の一つとして浮上していた。
今回の合意により、ベルギーGPはカレンダーの常連という地位を失うことになるが、一方で少なくとも2031年までは開催が保証されることになる。
ベルギーGPのローテーション開催に伴い、新たにカレンダー入りする可能性がある開催地としては、タイ、韓国、ルワンダが挙げられる。
ベルギーGPについてF1のステファノ・ドメニカリCEOは、「1950年の初代F1選手権を構成した重要なレースの一つ」であるとして、「スパ・フランコルシャンは、ドライバーやファンにとって世界で最も優れたサーキットの一つとされ、多くの歴史的な瞬間を生み出してきた。プロモーターやワロン政府がサーキットとファン体験の向上に尽力したことに感謝したい」と述べた。
ワロン政府のピエール=イヴ・ジェオレ副大臣も、サーキットの国際的影響力と地域経済への貢献を評価し、次のように述べた。
「ベルギーGPはワロン地方にとって欠かせないイベントだ。F1世界選手権を通じてスパ・フランコルシャンは国際的な注目を集めており、地域経済にも多大な利益をもたらしている。今回の契約延長により未来を見据えた計画を立てられるようになったことは、非常に喜ばしいことだ」
スパ・フランコルシャンは、F1世界選手権が創設された1950年からグランプリレースを開催してきた数少ない伝説的なサーキットの一つだ。7.004kmというその全長は現在のF1カレンダーの中で最も長く、特に、オー・ルージュとラディオン、その先のケメルストレートに至る高速区間は、ファンとドライバーから「世界で最も有名なレーシングトラックの一つ」と称賛されている。
近年、スパ・フランコルシャンは2つの新しい観客スタンドを追加し、収容人数を1万人増加させた。また、オフトラックでのエンターテインメントやファン体験の向上を目指し、多額の投資が行われた。これにより、2023年には38万人のファンがレース週末を訪れた。
2025年7月25日~27日に開催されるベルギーGPでは、スプリントレースが復活し、ファンにさらなるエンターテインメントを提供する予定で、レース週末の3日間を通じた見どころが大幅に増加する見通しだ。