F1、2023年のパワーユニット基数制限を緩和…ペナルティなく使用可能なエンジンが増加
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第4戦アゼルバイジャンGPを前に行われたF1コミッションでスポーティング・レギュレーションの変更が合意され、2023年シーズン中に各ドライバーがペナルティなしに使用可能なICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kの数が各々、3基から4基に増加した。
今季は史上最多となる全23戦が予定されているが、3戦目にして早くも2名が既に年間割り当てを超えるコンポーネントを開封してグリッド降格ペナルティを受けている。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)は3基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)投入により第2戦サウジアラビアGPで降格を受けた。
第3戦オーストラリアGPではセルジオ・ペレス(レッドブル)のCE及びES(バッテリー)が年間上限基数を超過し、ニック・デ・フリース(アルファタウリ)もCEが既に割り当て基数に達している。
また、アルバート・パークでのレース中にエンジンを損傷したジョージ・ラッセル(メルセデス)もアゼルバイジャンGPで新しいパワーユニットを導入する見通しだ。
4月25日(火)に行われたF1コミッションではこの他にも、シュートアウトの導入を含むスプリント形式の改定に加えて幾つかのルール変更が合意に至った。
決勝レース前のグリッド手続きは40分から50分に増加した。この追加時間は一部のレースにおいて「ファンに対するドライバーのプレゼンテーション」に費やされる。
また、サウジアラビアGPでのフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)の一件を受け、罰則消化中のピットストップにおけるジャッキを含めた接触は全て違反とする新たなルールも正式にレギュレーションに採用される事となった。
更に、今後は持続可能性を追求するための幾つかの関連費用を予算上限から除外する事も決定した。
除外されるのは「持続可能なインフラの設置に関連する費用、競技者のカーボンフットプリント(注:ライフサイクル全体を通してのCO2総排出量を表示する事)の監査とモニタリング、環境持続可能なプロジェクトやカーボン・オフセット・プログラムの推進に携わる慈善団体への寄付」となる。