F1オーストラリアGP決勝:気になる天気とタイヤ戦略、ピットスタート組の発生でグリッド変更
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日本時間4月2日(日)14時にスタートを迎える2023年シーズンの第3戦、F1オーストラリアGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動および、予想されるタイヤ戦略、主な見どころを見ていこう。
スターティンググリッド
フェラーリF1パワーユニット勢全6台のICE(内燃エンジン)が第3戦にして早くも2基目に到達した。ただこれに関しては後1基の余裕があるため、オーストラリアでペナルティが科される事はない。
セルジオ・ペレス(レッドブル)はQ1で計測ラップを走れず107%ルールに抵触。スチュワードから出走許可を得て最後尾20番グリッドに着く予定であったが、ES(バッテリー)及びCE(コントロール・エレクトロニクス)の無許可交換を含むパルクフェルメ規定違反に伴いピットレーンスタートが命じられた。
また予選19番手のバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)も決勝を前にサスペンションのセットアップを変更。ペレスと並んでピットレーンからスタートする事となった。
ポールポジションはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。最前列2番グリッドにはジョージ・ラッセル(メルセデス)が並ぶ。
2列目にはルイス・ハミルトン(メルセデス)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が続き、角田裕毅(アルファタウリ)は12番グリッドからの今季初入賞を目指す。
単騎のレッドブルに対してメルセデスはどのような戦略を行使するのか。レースペースでシルバーアローを上回る4番手アストンは再び表彰台に上がるのか。最後尾ペレスは何処まで巻き返せるのか。見所は多い。
Pos | Driver | Team | Qualifying |
---|---|---|---|
1 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1(-) |
2 | G.ラッセル | メルセデス | 2(-) |
3 | L.ハミルトン | メルセデス | 3(-) |
4 | F.アロンソ | アストンマーチン | 4(-) |
5 | C.サインツ | フェラーリ | 5(-) |
6 | L.ストロール | アストンマーチン | 6(-) |
7 | C.ルクレール | フェラーリ | 7(-) |
8 | A.アルボン | ウィリアムズ | 8(-) |
9 | P.ガスリー | アルピーヌ | 9(-) |
10 | N.ヒュルケンベルグ | ハース | 10(-) |
11 | E.オコン | アルピーヌ | 11(-) |
12 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 12(-) |
13 | L.ノリス | マクラーレン | 13(-) |
14 | K.マグヌッセン | ハース | 14(-) |
15 | N.デ・フリース | アルファタウリ | 15(-) |
16 | O.ピアストリ | マクラーレン | 16(-) |
17 | 周冠宇 | アルファロメオ | 17(-) |
18 | L.サージャント | ウィリアムズ | 18(-) |
Pit | V.ボッタス | アルファロメオ | 19(-) |
Pit | S.ペレス | レッドブル | RT |
気になる天気は?
初日、2日目ともに雨が路面を濡らす場面があった。今週末のメルボルン上空は少しばかり不安定だ。
現時点での予報では雨は降らない見込みで、気温も土曜より3℃ほど高い18℃前後になる見通しだ。路面温度も上昇する事が期待される。
想定されるタイヤ戦略
1周5,278mのアルバート・パーク・サーキットを58周する事で争うF1オーストラリアGPの最速ストラテジーについてピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは、理論的に最も速いのは1ストッパーだと説明する。
「今年はC5に代えてC4が投入されたが、依然として1ストッパーが最適な戦略である事に変わりはなく、理論上の最速はミディアム、ハードの組み合わせだ。ソフトとハードの組み合わせはこれよりやや遅い」とイゾラは説明した。
天候や赤旗の影響でロングランが不十分であるために未知数が多いものの、第2スティントにハードを履くのは誰にとっても既定路線となるだろう。問題は第1スティントに何を履くかだ。おそらくは条件次第だろう。
今週末は全体的に気温が低い。この手のコンディションで懸念されるのはグレイニングだ。そのため気温が低いほどソフトの優位性が高まる事になる。ミディアムは戦略に幅を持たせる事ができるがソフトより熱入れが悪いため、スタート時にリスクを抱える可能性もある。