角田裕毅「クールダウンが必要」大逆転8位入賞も不満、僅か19周のF1マイアミGPスプリントで7台攻略
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僅か19周のスプリントレースで7つポジションを上げて逆転の8位入賞を飾った角田裕毅(RBフォーミュラ1)だが、満足のいく結果になったのでは?と問われると「複雑な気分」と返し、少し落ち着く時間が必要だと付け加えた。
スプリント予選でまさかのSQ2敗退を喫し、5月4日(土)のF1マイアミGPスプリントで15番グリッドに着いた角田裕毅は、ローガン・サージェント(ウィリアムズ)と並んで唯一、ソフトをスタートタイヤに選んだ。
アストンマーチン勢とランド・ノリス(マクラーレン)が関与したターン1での混乱をくぐり抜け、オープニングラップで一気に10番手にまでポジションを上げた角田裕毅は、路面温度が50度近い状況の中、タイヤを保たせつつ更なる前進を目指した。
前方で8位争いを繰り広げるケビン・マグヌッセン(ハース)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のコースオフを見逃さず、残り5周で2台を交わしてポイント圏内8番手に浮上すると、終盤に向けてはハミルトンの猛攻を跳ね返し続けた。
最終的にはファイナルラップでオーバーテイクを許して9位でフィニッシュしたが、ピットレーンでのスピード違反によりハミルトンがドライブスルー・ペナルティー(20秒換算)を受けたことで8位昇格となり、4位でフィニッシュした僚友ダニエル・リカルドと共にRBにポイントを持ち帰った。
チームとしては今季初のダブル入賞。個人としても形勢逆転のポイント獲得という事で、レース後のインタビューでは「満足できる結果でしょう?」と問いかけられた角田裕毅だが、苦笑いを交えて次のように答えた。
「まずは4位を獲得したダニエルにおめでとうと言いたいです。チームとしては満足できる結果になりました。ただ僕個人としては本当に複雑は気分ですね」
「終盤に向けて8位を走っていたものの、バトルで敗れてしまいました。もっと良い走りをして彼(ハミルトン)を抑える事ができたはずです」
「もし彼にペナルティが科されなければ僕は9位だったわけで、改善する必要があると思っています」
「正直に言えば、チームに1ポイントを返せた事は嬉しく思っていますが、一人のドライバーとしては満足していません」
「特に昨日は全てをまとめ上げる事ができず、クルマのパフォーマンスを引き出しきれませんでした」
「なのでチームとしては本当にハッピーですが、僕個人としては少しクールダウンが必要です」