ホンダF1、3台が入賞も「できるだけ早く競争力を改善させなければならない」F1カナダGP《決勝》

バルテリ・ボッタスとピエール・ガスリーとニコ・ヒュルケンベルグとランド・ノリス、F1カナダGP決勝レースにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

ホンダ製F1パワーユニットを搭載するスクーデリア・トロロッソとレッドブル・レーシングは、9日(日)に行われたF1第7戦カナダGP決勝レースで4台中3台がポイントを獲得した。

赤旗の煽りを受けて予選11番手に終わったレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ピットスタートとなったケビン・マグヌッセン(Haas)と、3グリッド降格が科されたカルロス・サインツ(Mclaren)の恩恵を受けて9番グリッドからスタート。堅実な走りとオーバーテイクによって5位入賞を果たした。

フェルスタッペンとは対照的に、5番グリッドからポディウムを目指した僚友ピエール・ガスリーは、開始早々8周目にピットインを行なった事が仇となり、第一スティントを引っ張ったランス・ストロール(Racing Point)にスタック。その結果、ニコ・ヒュルケンベルグ(Renault)とチームメイトにオーバーカットを許してしまい、3ポジションダウンの8位でフィニッシュした。

トロロッソ勢は、ダニール・クビアトが残り2ラップのところでサインツを交わしてポイント圏内10番手に浮上。1ポイントを手にした。アレックス・アルボンは、オープニングラップのターン1でセルジオ・ペレス(Racing Point)と接触。フロントウイングが脱落したため緊急ピットインを強いられ、一気に最後尾に後退した。その後幾らかポジションを上げるも、63周目にリタイアを選択した。

  • 5位:マックス・フェルスタッペン(Red Bull)
  • 8位:ピエール・ガスリー(Red Bull)
  • 10位:ダニール・クビアト(Toro Rosso)
  • DNF:アレックス・アルボン(Toro Rosso)

表面上は3台入賞という悪くはない結果だが、ライバルメーカーのルノーは、スペック2エンジンをフル稼働させ、ワークスのダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンベルグが6位と7位でダブルポイントを獲得。上昇気流を掴みつつある。

レースを振り返ったホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「できるだけ早く競争力を改善させなければならない」と語った。

ホンダ:F1カナダGP決勝を終えて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のレースでは、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が、昨日の不運な予選による9番グリッドという位置から、5位までポジションアップしてくれました。ただ、レース序盤に他車の後ろで大きくタイムロスをしたことが響き、残念ながら表彰台を争うには至りませんでした。

Red Bull Toro Rosso Hondaのアルボン選手は、レース1周目で他車と接触し、フロントウイングを失う残念なレースとなりましたが、クビアト選手は粘り強い走りを続けて、レース残り2周で前車をパスして入賞を果たし、Red Bullのガスリー選手と共に、4台中3台がポイントを獲得してくれました。

これから欧州に戻り、フランス、オーストリアと続く連戦に挑みます。できるだけ早く競争力を改善させるために、懸命に開発作業を続ける必要があります。


70周で争われた決勝レースでは、ポールシッターのセバスチャン・ベッテルがトップチェッカーを受けたものの、5秒加算ペナルティによって2位に後退。ルイス・ハミルトンが勝利を飾った。

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