愛しのF1テーマ曲が消える? 映画「ワイルドスピード」の作曲家がフォーミュラ1公式テーマ曲の制作に着手
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米国人作曲家ブライアン・タイラーは3月3日、フォーミュラ1を運営する米リバティ・メディア社から、F1の新しいテーマ曲の作曲を依頼された事を明らかにした。タイラーはカーアクション映画「ワイルド・スピード」シリーズ、「ランボー/最後の戦場」、「アベンジャーズ」等、これまでに多数の映画音楽を手掛けている。
「F1のテーマ曲を作曲できるなんてこの上もない名誉だ!僕は大のF1ファンなんだ。長年の夢が遂に叶ったよ!ありがとうF1!」とタイラー。興奮気味にその喜びを語った。タイラーは昨年のF1アメリカGPにゲストとして招かれていた。
バーニー・エクレストンに代わりフォーミュラ1の新たな所有者となったリバティ・メディアは、低迷したF1人気を回復させるべく若年層のファン拡大を課題の一つとして位置づけ、インターネットを使った新しいデジタル戦略を推し進めている。先月28日、その一環としてインターネット回線を使ってレース中継を行う新たな試み「F1 TV」のリリースが発表された。
また、タイラーが依頼の事実を公表した同じ3日、F1は360度カメラで撮影したフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)のオンボード映像を公開。全方位カメラによる新しい視聴体験を先行発表した。
リバティ・メディアは音楽をスポーツにおける重要な要素として考えており、タイラーによる新テーマ曲は然るべき時期に正式発表されるという。
日本におけるF1のテーマ曲といえば、T-SQUAREの「TRUTH」を挙げる方が多い事だろう。過去何度か別の楽曲に変更された年もあったが、1987年の中継初年度から長年に渡ってF1ファンに愛されてきた。YouTubeに公開されている演奏動画を貼りたいところだがどれも権利保持者ではないようなので、Amazonか、iTunesあたりで試聴されたい。
なお欧州では、1970年代後半から英国のロックバンドFleetwood Macの「The Chain」がBBC放送のF1テーマ曲として用いられており、日本における「TRUTH」同様に、多くのファンが熱烈な愛着を持っている。
テーマ曲に先立っては、1993年に導入され慣れ親しんできたロゴが刷新されたばかり。五感の中でも原始的な部類に属する聴覚は、視覚以上に人々の感情を動かす事で知られており、ロゴの変更以上に大きな波紋を呼ぶ可能性もある。果たして往年のF1ファンの理解は得られるだろうか?