崖っぷちペレス、雨のスパで昇格最前列!フェルスタッペン最速もルクレールがポール / F1ベルギーGP 2024《予選》結果と詳報
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2024年シーズンのFIA-F1世界選手権第14戦ベルギーGP予選が7月27日(土)に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が雨のスパ・フランコルシャンで最速を刻み、0.595秒遅れのシャルル・ルクレール(フェラーリ)が昇格のポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)は18番手でクルマを降りた。
崖っぷちのセルジオ・ペレスは新品タイヤがない状況ながらも、トップから0.606秒遅れの3番手をマークした。年間上限を超える5基目のICE(内燃エンジン)の投入により僚友フェルスタッペンが10グリッド降格ペナルティを受けるため、日曜のレースでは最前列2番グリッドに着く。
成績不振を理由にペレスは本大会を以てレッドブルのシートを喪失する可能性がある。去就はベルギーGP後に決定される。
唯一、2セットのインターミディエイトタイヤを温存してQ3に臨んだフェルスタッペンは1分53秒159をマーク。圧倒的な速さでタイムシートのトップに立つと、無線を通して「本当に良い一日だった。みんな、本当によくやってくれた。遅くまで働いてくれたメカニックのみんなに感謝だね。本当にありがとう」と発した。
レッドブルンのメカニックは初日を経てカーフュー(深夜作業禁止令)破りの作業に取り組んだ。2台のRB20は初日にテストしたリアウィングのうち、ハイダウンフォース仕様のものを装着した。
昇格のポールを手にしたルクレールは、雨が降らなければメルセデスより劣っていただろうとして「こんな結果になるなんて思ってもみなかった」と振り返った。
フェラーリ、マクラーレンと並び1セットの新品インターを以てQ3に臨んだシルバーアローはルイス・ハミルトンがペレスに100分の6秒差の4番手を刻み、ジョージ・ラッセルが7番手でクルマを降りた。
ドライコンディションのプラクティスで速さを見せたマクラーレンは、ランド・ノリスが5番手、オスカー・ピアストリが6番手に留まった。ダウンフォースレベルの低さが影響したと言える。
トップ10の最後に並んだのはペレスと並び、Q2までに新品インターを使い果たした2台だった。フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)はエステバン・オコン(アルピーヌ)を1000分の45秒差で退け9番グリッドを確保した。
予選Q1:角田裕毅は18番手
エンジン交換ペナルティにより最後尾からレースをスタートする角田裕毅は予選で結果を残す必要はなく、最初のセットで2回に渡ってダニエル・リカルドの前を走行。セクター3でチームメイトを牽引する動きを見せた。そして2セット目に履き替えるとラ・ソース(ターン1)でスライドし、18番手でセッションを終えた。
ニコ・ヒュルケンベルグを筆頭にハースは今年、予選で好調なパフォーマンスを発揮してきたが、ヒュルケンベルグは16番手、ケビン・マグヌッセンは17番手に留まりダブルQ1敗退を喫した。
20番手でクルマを降りた周冠宇(ザウバー)はセッション後に調査を受け、チーム側に落ち度があったものの、フェルスタッペンの走行を妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けた。
フェルスタッペン以外のドライバーは2セットのインターミディエイトを投入した。
予選Q2:アルボン、ペレスに0.003秒及ばず
メルセデス勢はチェッカーフラッグが振られた時点でノックアウト・ゾーンに沈んでいたが、ラッセルは3番手 、ハミルトンは2番手タイムを刻んでリカルドを蹴落とし、各々Q3進出を決めた。リカルドはQ3に0.212秒及ばず13番手でQ2敗退に終わった。
自身の将来が懸かるペレスはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)を1000分の3秒差で抑えて10番手ギリギリのQ3進出を果たした。
FP3でのクラッシュを経て、左フロントのみならずパワーユニットやギアボックス、ステアリングやフロントウイング、フロアなど広範な車体修復を余儀なくされたランス・ストロール(アストンマーチン)は15番手でクルマを降りた。
決勝レースは日本時間7月8日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周7004mのスパ・フランコルシャンを44周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2024年F1第14戦ベルギーGP予選リザルト
Pos | No | Driver | Team | Q1 | Q2 | Q3 | Laps |
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1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:54.938 | 1:53.837 | 1:53.159 | 21 |
2 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:55.349 | 1:54.193 | 1:53.754 | 22 |
3 | 11 | ペレス | レッドブル | 1:55.139 | 1:54.470 | 1:53.765 | 21 |
4 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:55.692 | 1:54.037 | 1:53.835 | 22 |
5 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:55.582 | 1:54.358 | 1:53.981 | 24 |
6 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 1:54.835 | 1:54.136 | 1:54.027 | 23 |
7 | 63 | ラッセル | メルセデス | 1:55.353 | 1:54.095 | 1:54.184 | 22 |
8 | 55 | サインツ | フェラーリ | 1:55.169 | 1:54.112 | 1:54.477 | 23 |
9 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 1:55.489 | 1:54.258 | 1:54.765 | 23 |
10 | 31 | オコン | アルピーヌ | 1:55.417 | 1:54.460 | 1:54.810 | 23 |
11 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 1:55.722 | 1:54.473 | 16 | |
12 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 1:54.911 | 1:54.635 | 17 | |
13 | 3 | リカルド | RB ホンダRBPT | 1:55.451 | 1:54.682 | 14 | |
14 | 77 | ボッタス | ザウバー | 1:55.531 | 1:54.764 | 17 | |
15 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 1:56.072 | 1:55.716 | 17 | |
16 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 1:56.308 | 9 | ||
17 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:56.500 | 9 | ||
18 | 22 | 角田裕毅 | RB ホンダRBPT | 1:56.593 | 8 | ||
19 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 1:57.230 | 8 | ||
20 | 24 | 周冠宇 | ザウバー | 1:57.775 | 9 |
コンディション
天気 | 雨 |
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気温 | 18℃ |
路面温度 | 22℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1ベルギーGP |
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セッション種別 | 予選 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | スパ・フランコルシャン |
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設立 | 1921年 |
全長 | 7004m |
コーナー数 | 19 |
周回方向 | 時計回り |