レッドブルによる”F1史上未踏記録”を危惧するラッセル、1988年のマクラーレン・ホンダ超え?

予選を終えたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とジョージ・ラッセル(メルセデス)、2022年10月29日F1メキシコGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

そのあまりの強さゆえ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)は初戦を終えたに過ぎないにも関わらず、レッドブル・レーシングが2023年シーズンに全勝を飾るだろうと予想した。

72年に渡るF1史の中で、これまでシーズン全勝を果たしたチームは存在しない。アラン・プロストとアイルトン・セナを擁した1988年のマクラーレン・ホンダは16戦中15勝という稀代の記録を打ち立てたが、それでも”無敵”ではなかった。

Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

アイルトン・セナが駆った1988年のマクラーレン・ホンダF1マシン「MP4/4」をドライブするブルーノ・セナ、2005年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて

またメルセデスは2016年に21戦中19勝を記録し、勝率90.4%を叩き出したが、これもまた100%ではなかった。つまり無敗を記録したチームはこれまでのところ存在していない。

だが、2023年の開幕バーレーンGPを7位で終えた後、ラッセルは、RB19を駆るマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス以外のドライバーが2023年シーズン中にトップチェッカーを受ける事はないと予想した。

英「Autosport」によるとラッセルは「レッドブルは今年のチャンピオンシップを確定させた。思うに今年の彼らとやり合える者がいるとは思わない。彼らは今年の全てのレースで勝つと思う。僕はそれに賭ける」と語った。

今シーズンのカレンダーには史上最多の23戦が並ぶ。シーズン全勝はシーズン最多優勝記録をも意味する。

Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

メルセデスのジョージ・ラッセル、2023年3月5日F1バーレーンGP決勝レースにて

レッドブルは土曜の予選でこそフェラーリに肉薄を許したが、決勝ではフェルスタッペンが悠々自適のポール・トゥ・ウインを飾った。

またチームメイトのセルジオ・ペレスは、スタートでシャルル・ルクレール(フェラーリ)に2位の座を奪われたものの、コース上で難なく抜き返して2位表彰台に上がった。

ラッセルは「フェラーリは予選でかなり競争力があるから、彼らだって常にポールに立てるわけじゃないかもしれないけど、レースのペースに関しての彼らは本当に、本当に力強い立場にあると思う」と付け加えた。

この日のトップチェッカーはフェルスタッペンにとって、バーレーンでの自身初勝利というだけでなく、キャリア初の開幕戦勝利でもあった。

またレッドブル・レーシングにとってはチーム創設以来初となる開幕戦1-2であり、予選1-2からの決勝1-2を達成したのは2013年のアブダビGP以来、10年ぶりのことだった。

なお開幕戦の勝者は2017年シーズン以降、タイトルを勝ち取れておらず、全てが2位に終わっている。


2023年F1第1戦バーレーンGPの決勝レースはマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを果たし、2位にセルジオ・ペレスが続いた事でレッドブルが1-2フィニッシュを飾り、3位表彰台にフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が滑り込む結果となった。

史上最速のF1ストリートサーキットを自称するジェッダ市街地コースでの次戦サウジアラビアGPは3月17日(金)のフリー走行1で幕を開ける。

F1バーレーンGP特集

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