メルセデス、”神が味方”した勝利:またもシューマッハの記録更新したハミルトン、個人的に不満なボッタス
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F1開幕戦バーレーンGP決勝レースに挑んだメルセデスAMGペトロナスF1チームは、2番グリッドのルイス・ハミルトンがポールシッターのマックス・フェルスタッペンを下しての逆転勝利を飾り、バーレーンでの累計優勝回数を5回に伸ばした。
バルテリ・ボッタスも3位表彰台に上がり、チームとしてはレッドブル・ホンダに対する劣勢をひっくり返し、8連覇に向けてのチャンピオンシップで最初のリードを手にした。
メルセデスでの通算勝利数を75回に伸ばしたハミルトンはこの日、ミハエル・シューマッハが持つF1最多周回数記録(5,111周)を更新。またも歴史を塗り替えた。また、開幕戦を制したのは2015年以来初めてだった。
トト・ウォルフ代表は「神が味方した」という表現でこの日の勝利を総括し、どちらが勝っても不思議はないほどの大接戦だったとの考えを示した。
また、スロースターターであるレッドブル・ホンダが開幕戦で、それも伝統的に得意でもないコースで速さを発揮した事で、今シーズンのチャンピオンシップ戦は極めて厳しいものになるとの認識を示した。
頂上決戦の裏では、シーズン全体を見通してボッタスにボーナスポイントを獲りに行かせる周到さを見せた。
ボッタスは30周目のピットストップの際に右フロントタイヤが外れず大きくタイムをロス。優勝争いの権利を失い、最終ラップで1分32秒090のファステストラップを記録して追加ポイントをチームに持ち帰った。
Mercedes:F1バーレーンGP決勝
ルイス・ハミルトン決勝: 1位, グリッド: 2番手
今日は久しぶりにファンの前でレースする事ができた。難しい状況の中、こうしてスケジュール通りにシーズンの開幕を迎えられた事を誇りに思う。
早めにピットストップに動いたため難しいレースになる事は覚悟していたけど、あの時はマックスをカバーしてコースポジションでトップに立ち、それをキープしなきゃならない状況だった。
今週末のレッドブル・ホンダは週末を通して素晴らしいパフォーマンスを発揮していたから、優勝するためにはかなり特別な手立てが必要だった。
最終スティントでは(追い抜かれないように)攻めて走る事と、終盤に向けてタイヤのパフォーマンスを温存する事とのバランスを取るのが難しかった。最終的にマックスが迫ってきたけど、なんとか抑え込む事ができた。
ここ最近としては一番ハードレースだったから、こういう結果で終える事ができ本当に有り難く思ってる。遅れを取っている状況でも、常に限界を押し広げ諦めずに挑戦し頑張ってくれたファクトリーと現場の皆にも感謝している。
僕らは、そして僕は挑戦することを愛している。
バルデリ・ボッタス決勝: 3位, グリッド: 3番手
レッドブルとの接戦の最中、ピットストップの遅れによってかなりの時間をロスしてしまった。ペース的にもかなりの接戦だったけど、マックスやルイスを相手にしてあんな風に10秒も失ったら取り返しが付かないよ。
チームとしてはレッドブルより多くのポイントを獲得できたわけだけど、個人的には満足のいくレースじゃなかった。
最終盤にタイヤを替えてファステストラップを狙いに行ったのは正しい判断だったと思う。これでポイントが1つ増えたからね。
今日のマシンは昨日よりドライブしやすく、一歩ずつ前進している事を実感する。今後も更に前進できることを願ってる。次のイモラまで3週間、仕事に取り組んでいく。
3月28日(日)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた2021年F1開幕戦バーレーングランプリ決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールシッターのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を交わして逆転勝利を挙げた。3位表彰台にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が滑り込んだ。