33戦ぶりに予選でフェルスタッペンを凌駕も「複雑な気分」とペレス、活きるか”セットアップ戦略”の違い
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9月14日のF1アゼルバイジャンGP予選で4番手を記録し、ベルギーGP以来となる最高の予選結果を持ち帰ったにも拘わらず、セルジオ・ペレス(レッドブル)はチームメイト同様、落胆していた。
ペレスが予選でフェルスタッペンを上回ったのは、2023年のマイアミGP以来初で、実に33戦ぶりのことだった。
「複雑な気分だ。完璧なラップをまとめ上げれば2番手は可能だったと思うけど、セクター2で少しタイムを失ってしまった」とペレスは振り返った。
「それに、今日はフェラーリが別格だった」
ポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)の背中は遥かに遠く、ペレスとのギャップは0.448秒と大きく開いたが、2番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)との差は0.127秒だった。
ライバルに奪われた「最速」の地位を取り戻すべくレッドブルは、今週末に向けてベンチュリートンネルの形状を僅かに変更した新しいフロアを持ち込んだ。
フェルスタッペンは予選前にセットアップを変更したことで状況が悪化したと嘆いたが、チームメイトとは対照的にペレスは、ダウンフォースを多めに積んだセットアップによって、レース序盤でライバルに挑めるはずだと自信を示した。
予選でのフィニッシュライン・スピードを見ると、ペレスは全体の18番手と遅く、最も速かった角田裕毅(RBフォーミュラ1)の350.9km/hと比べて10km/hの差があった。
「ダウンフォースレベルに関して僕らは、殆どのライバルとはかなり異なる戦略を取っているから、それが明日、どう作用するか見てみよう。特に最初のスティントでは強さを発揮できるはずだ」とペレスは語る。
「そこから先は、自分がどれだけポジションを上げていけるかに懸かってる。集中して力強いパフォーマンスを発揮できればと思う。勝利争いに絡めれば、良い週末になるだろうね」
「このサーキットは僕のお気に入りで、毎年、良い結果を残しているけど、それよりも、今シーズンの大部分で課題を抱えていたクルマのウインドウという点で、今週末は遥かに良い状態にあると思う」
「チームは正しい方向に進んでいるし、開発の方向性も明確だ。シンガポールに向けてもう一歩、前進できればと思ってる。まだまだ改善が必要だからね」
首位レッドブルに8ポイント差のコンストラクターズ選手権2位につけるマクラーレンは、ピアストリが2番手を記録した一方、黄旗を巡る混乱によりランド・ノリスがQ1敗退を喫したため、フェルスタッペンとペレスにとって日曜のレースは差を広げるチャンスとなる。
2024年F1アゼルバイジャンGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)が4年連続となるポールポジションを獲得した。
決勝レースは日本時間9月15日(日)20時にフォーメーションラップが開始され、1周6,003mのバクー市街地コースを51周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。