2024年F1オーストリアGPアプグレ一覧:角田裕毅のRBを含む5チームが空力改良、底上げ狙う躍進のマクラーレン
Published: Updated:
前戦スペインGPと比べえれば控えめだが、2024年のF1オーストリアGPでは角田裕毅を擁するRBを含む5チームが何らかの空力アップグレードを持ち込んだ。
メルセデスはドラッグ低減、フェラーリは冷却性能向上、マクラーレンはフロントのフローコンディショニング、RBはリアのフローコンディショニング、そしてザウバーは空力効率に焦点を当てた。
レッドブル、アストンマーチン、アルピーヌ、ウィリアムズ、ハースは公表義務のある新たなエアロパーツを持ち込まなかった。
チーム | フロント | カウル | リア | ||
---|---|---|---|---|---|
ウイング | サス | ビームウイング | 他 | ||
レッドブル | – | ||||
メルセデス | ◯ | ||||
フェラーリ | ◯ | ||||
マクラーレン | ◯ | ◯ | |||
アストンマーチン | – | ||||
アルピーヌ | – | ||||
ウィリアムズ | – | ||||
RB | ◯ | ||||
ザウバー | ◯ | ||||
ハース | – |
メルセデスW15
反りを抑えた新しいビームウイングを持ち込んだ。これにより局所的およびフロアにかかるダウンフォースが減少するが、同時にドラッグを抑えることができる。
フェラーリSF-24
フェラーリはオプションとして、冷却ルーバーを拡大させた新たなエンジンカバーを持ち込んだ。空力効率は低下するものの、冷却性能は向上する。
高地に位置するレッドブル・リンクはメキシコほどではないものの、空気密度が減少するため平地より冷却要求が厳しい。
スプリント予選と決勝レースが行われる金曜と日曜は、にわか雨の予報が出ているものの、スプリントとグランプリ予選が行われる土曜は暑い1日となる見通しだ。フェラーリはどちらの仕様のカバーを選ぶのか。
マクラーレンMCL38
スペイン最速のマクラーレンは新型フロントウイングを投入した。これは特に低速コーナーでのパフォーマンス改善を目的としたもので、同じく新設計のフロント・サスペンションと連動し、低速、高速、ストレートなど、幅広い条件下で理想的な気流を作りダウンフォースを向上させる。
RB VCARB 01
それ単体でダウンフォースを発生させるだけでなく、車体後部へと流れる気流を整えるためのリアドラム上のウィングレットの構成が変更された。スペインでRB勢は特定コーナーでリアのグリップ不足に見舞われた。
ザウバーC44
ザウバーは今季初となる1枚構成のビームウイングを投入した。レッドブル・リンクは空力効率が求められるサーキットで、このアップデートによりドラッグの低減が期待される。