2位フェルスタッペン「少しばかり遅すぎた」全コンパウンドでデグに苦戦…今季初の完敗
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メカニカルトラブルによってリタイヤを余儀なくされたバーレーンとオーストラリア、そして抜けないモナコを除き、今シーズンのマックス・フェルスタッペンはこれまでの全戦で優勝を飾ってきたものの、レッドブルにとっての母国レース、オーストリアGPでは2位に終わり、真っ向勝負で初めてフェラーリに完敗した。
ポイントリーダーのオランダ人ドライバーは予選でポールポジションを獲得し、スプリントを制しながらも、肝心の決勝では優勝したシャルル・ルクレール(フェラーリ)に対してコース上で3度に渡って一方的にオーバーテイクを許すなど完敗した。原因はタイヤの性能劣化=デグラデーションにあった。
71周のレースを終えたフェルスタッペンは「今日は兎に角、少しばかり遅すぎた。戦略面でベストを尽くしたけど、今日のフェラーリはとんでもなく速かった」と振り返った。
「予想していたよりも若干キツかった。基本的にどのコンパウンドも何周か走るとペースが落ちてきてね。兎に角、大変だったよ」
「どうしてあれほどデグが大きかったのか、今はまだ上手く説明できない。僕らは大抵の場合、どのタイヤでも問題ないからね」
「だから厳しい戦いになるだろうとは覚悟してたんだけど、これほどとは思ってもみなかった。何故、今日こうなったのかを分析して理解することが必要だ」
仮にカルロス・サインツ(フェラーリ)がパワーユニットのトラブルでリタイヤしなければ2位すらも危うかっただろう。それほどこの日はペース的にライバルに対して劣勢だった。フェラーリに1-2を許していた可能性は高い。
ただ、ペースが足りないながらも、フェルスタッペンはルクレールや3位表彰台に上がったルイス・ハミルトン(メルセデス)とサイド・バイ・サイドの好バトルを演じた。
「良いレースだったね。互いにディフェンスしたり、仕掛けに行ったり。誰もが本当に良いレースをしてたと思う」
「もちろん、タイヤの種類や履歴は違ったりしていたけど」
F1史上9番目に長い単一コースでの連続リードラップ記録、レッドブル・リンクでのフェルスタッペンの153周という記録は今日で潰えた。
また2位に甘んじるのは今シーズン初めての事であったが、それでもなおフェルスタッペンはルクレールに38ポイント差をつけ選手権でのリードを守った。
「確かに厳しいレースだったけど、週末を通しての失点はたった5ポイントだった。満足しなきゃね」
2022年F1第11戦オーストリアGPの決勝レースでは、2番グリッドのシャルル・ルクレールが通算5勝目を上げた。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位表彰台はルイス・ハミルトン(メルセデス)という結果だった。
ポール・リカール・サーキットを舞台とする次戦フランスGPは7月22日のフリー走行1で幕を開ける。