ヒュルケンベルグは「実力でペレスを打ち負かした」と歓喜する小松礼雄、僅か1戦で昨季総得点分を稼ぎ出したハース

ハースの小松礼雄代表とニコ・ヒュルケンベルグ、2024年6月28日F1オーストリアGPCourtesy Of Haas

F1第11戦オーストリアGP決勝レースに挑んだハースF1チームはニコ・ヒュルケンベルグが6位、ケビン・マグヌッセンが8位でフィニッシュし、ダブル入賞を果たしてアルピーヌからコンストラクター選手権7位の座を奪還した。

9番グリッドからスタートしたヒュルケンベルグは一旦、エステバン・オコン(アルピーヌ)に前を許すもすぐさま抜き返し、ウイング交換のためにシャルル・ルクレール(フェラーリ)がピットインしたことで2周目に8番手に浮上した。

先行ピットストップで後続の追撃を防ぎ、39周目の再びの早期ストップでセルジオ・ペレス(レッドブル)をアンダーカット。終盤に向けてランド・ノリス(マクラーレン)がリタイヤしたことで6番手に浮上すると、ラスト数周の争いでペレスを抑え込み、ハースに今季ベストリザルトをもたらした。

「チーム全員にとって本当に嬉しい結果となりました。時には運に見放されることもありますが、今日はすべてを上手くやりました」と小松礼雄は振り返る。

「ニコとケビンのドライビングも、ピットストップも素晴らしく、すべてが完璧で、言葉も出ないほど嬉しいです」

「この結果が得られたこと、そしてニコが実力でペレスを打ち負かしたことを本当に嬉しく思います。これには大きな意味があります」

2019年イタリアGP以来のベストリザルトを記録したヒュルケンベルグは「とんでもないレースだった」と振り返る。

「特に終盤は本当に激しかった。ラスト2周でペレスを後ろに留めておくのは至難の業だった。彼が近づいてきたからターン3に向けて少しだけ前に行かせて、DRSを使ってまた前に出たりね」

「本当に嬉しい。チームにとってはダブルポイントだ。大きな助けになる。予想だにしてなかったよ。素晴らしいチームパフォーマンスだ」

「これで中団グループの中では、あらゆるタイプのコースで競争力を発揮して戦えることが証明された。本当に素晴らしいニュースだ」

Courtesy Of Haas

レッドブル・リンクのターン1で僚友ケビン・マグヌッセンをリードするニコ・ヒュルケンベルグ、2024年6月30日F1オーストリアGP決勝レース

一方のマグヌッセンはミディアムタイヤを履いて12番グリッドからスタートすると、1周目を経てポイント圏内10番手に浮上。2回のピットストップを経てノリスがリタイアすると8番手に浮上し、最終周ではダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)を抑え込んで8位を確保した。

「スムーズな週末だった。トラフィックに翻弄されることもなく2回の予選を消化し、レースでも2回とも良いピットストップだった。それに戦略も完璧だった。これ以上は何も望めない」とマグヌッセンは振り返った。

6-8フィニッシュはハースにとっての今季最高成績であり、獲得した12ポイントは昨年の年間を通した総獲得ポイントに相当する。

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