1周目の攻防、”違反”か否かを巡るフェルスタッペンとハミルトンの主張 / F1オーストラリアGP
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F1オーストラリアGP決勝での1周目の出来事についてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、ルールに従わなかったとしてルイス・ハミルトン(メルセデス)を少なからず非難し、それを取り締まらなかった国際自動車連盟(FIA)を問題視したが、7度のF1王者はこれに反論した。
3連覇を目指すオランダ人ドライバーはアルバート・パーク・サーキットで今季2勝目を飾りランキングリーダーの座を更に固めたが、ポールからのスタートにも関わらず1周目、メルセデス勢に追い抜きを許して3番手に後退した。
フェルスタッペンは鼻先一つ前でターン3にアプローチしたが、ハミルトンがイン側を強襲。芝に追いやられる事はなかったものの、接触を回避するために出口に向かってコース外にクルマを落とした。
フェルスタッペンはレース後、最終的にはリザルトに影響なかったため「問題ない」としながらも、ハミルトンとの攻防は”フェア”だったかと問われると「何が許されるのかはルールで明確にされている。明らかにそれが守られていなかった」として、次戦までに見直しが必要だと訴えた。
「僕はかなり慎重に行ったと思う。もう少しアグレッシブにやれたけど、クルマにダメージを与えたくなかったんだ。だって僕らのクルマに速さがある事は分かっていたからね」
これに対して今季最上位となる2位でフィニッシュしたハミルトンは「かなりまともだったと思う」と述べ、自身を含めた双方のドライビングはルールに抵触するようなものではなかったと反論した。
「彼は早めにブレーキをかけ、僕はブレーキを遅らせた。僕は完全にイン側に寄っていたし、互いにスペースを残していたと思う」
「僕は彼をコース外に追いやったりはしていないし、彼の方も僕に寄せてくる事はしなかった。結局のところ接触はなかったし、それがレースというものなんだ」
フェルスタッペンはその後、Sky Sportsとのインタビューの中で、次戦アゼルバイジャンGPに向けてルール適用の見直しを提起する意向を示しつつも「逆の立場だったら、僕も同じことをしたかもしれない」「事を大げさにしたくない」と、先の発言を補足した。
「ルールがそうなっている以上、僕は彼ら(FIA)がそれを尊重すると思ってたんだ」とフェルスタッペンは語った。
「新しいルールにおいては、アウト側にいてエイペックスで先行している場合、相手側は出口でスペースを与える必要があると理解していたんだけど、僕の方が文字通り衝突を避ける状況だったから、それが守られていないと感じたんだ」
4月2日(日)にアルバート・パーク・サーキットで行われた2023年F1第3戦オーストラリアGP決勝レースでは3回に渡って赤旗が振られ8台がリタイヤするという大混乱のレースとなり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾る結果となった。
バクー市街地コースを舞台とする次戦アゼルバイジャンGPは4月28日のフリー走行1で幕を開ける。