自信喪失…”最悪”と嘆く18番手ハミルトン「劇的に裏目」に出たメルセデスの試み
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F1オーストラリアGPの初日を経てトト・ウォルフは、メルセデスのセットアップ変更が「劇的に裏目に出た」と振り返り、ルイス・ハミルトンはこれまでに経験した中で「最悪のセッションの一つ」になったと嘆いた。
ハミルトンはアルバート・パークで行われたFP1でトップのランド・ノリスから0.2秒遅れの9番手を刻み、まずまずのスタートを切ったものの、FP2では一転、大きく自信を失う結果となった。
7度のF1ワールドチャンピオンは予選ランをまとめ切れず、コース外に飛び出た事でクルマを損傷。チームメイトのジョージ・ラッセルが6番手タイムを刻む中、走行時間を失って18番手でクルマを降りる事となった。
1日を振り返ったハミルトンは「もちろん、良い気分じゃない。多分、長きに渡って経験してきた中で最悪のセッションの一つだった」と語った。
「FP1は全体的にかなり良い感じだった。このクルマとしてはこれまでに感じた中で最高のフィーリングだったけど、その後は兎に角、悪化するばかりだった」
「FP2に向けて幾つか大掛かりな変更を加えたんだけど、これがタフだった。セッションを終えて、今まで一番、このクルマに自信が持てなくなった。FP1での走行についてはポジティブな点もあるけどね」
ウォルフはFP2に向けてハミルトンのマシンに「かなり劇的なセットアップ変更」を施した結果、それが「劇的に裏目に出てしまった」と説明した。
2014年から2021年にかけて8年連続でコンストラクターズ選手権を制覇した時代は今や、完全に過去のものとなり、メルセデスはグランドエフェクトカー規定が導入された2022年以降、完全にタイトル争いの蚊帳の外に置かれている。
2025年末で終了する現行規定下でのチャンピオンシップ争いを諦め、2026年以降の新時代に焦点を合わせるのも一つの戦略だが、ウォルフにその気は更々ないようだ。
「私がフラストレーションを感じていない言えば、それは嘘になる」とウォルフは語る。
「あらゆる方向から多くを試みているが、現時点ではまだ、正しい方向に進むのに役立つ魔法の解決策は見つかっていない。それでもトライし続けなければならない」
「このクルマのこれまでのパフォーマンスにも関わらず、このレギュレーションで上手くやれていないと言って後戻りする事はしたくない」
「我々にはこれを克服するために必要な全てが揃っている。我々はそれを実現させるだろう」
3回目のフリー走行は日本時間3月23日(土)10時30分から、公式予選は同14時から1時間に渡ってアルバート・パーク・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。