アストンマーチンF1のオトマー・サフナウアー代表、アルピーヌ移籍との報道
Published:
アストンマーチンF1チームのオトマー・サフナウアー代表は、自身が来季アルピーヌF1に移籍する可能性があるとの報道は「事実に基づかない単なるメディアの憶測」と否定した。
インテルラゴスでのF1第19戦サンパウロGP(旧ブラジルGP)を前にサフナウアー代表は自身のInstagramアカウントを通して次のように述べ噂を退けた。
「この噂が特定のサイトでセンセーショナルに取り上げられ、誤った情報のスパイラルを生み出している事から、私はここに、この噂がメディアによる純粋な憶測であり、事実に基づいていない事を明らかにする事にした」
フランスの専門誌「Auto Hebdo」は今週初め、サフナウアーがアストンマーティンを離れ、レーシングディレクターを務めるダビデ・ブリビオの後任としてアルピーヌに移籍する可能性があると報じた。
またイギリスの専門メディア「Autosport」は「事情をよく知る関係者によると、サフナウアーは基本的に移籍に同意しているが、まだ正式な確認は取れていない。公式発表がいつになるかは不明だが、早ければ今週末のブラジルGPで発表される可能性もある」と伝えた。
ブリビオは今年、スズキのMotoGPプログラムからチームに加わったばかりだが、これまでほとんど公の場に姿を現しておらず、早くも10月にはMotoGPに復帰するのではないかという憶測が流れ始めた。
ローレンス・ストロールがチームを買収して以降、サフナウアーは何度か難しい役回りを演じる事となった。
4度のF1王者セバスチャン・ベッテル起用のために、サフナウアーは2018年の破産申請によってチームを救い出したセルジオ・ペレス放出を決断した。パフォーマンスで劣るランス・ストロールではなく。これは新オーナーの意向によるものと考えられている。
また今年始めには、空力レギュレーションの変更によってローレーキを採用する自分達が不利な状況に置かれたとして、法的措置をチラつかせてまで国際自動車連盟(FIA)に対してルール変更を迫った。異例だった。
同じローレーキ哲学を貫くメルセデスがタイトル争いをしている事からも明らかなように、パフォーマンス不足の原因はルール変更に対応しきれなかったためと考えるのが妥当と言える。
アストンマーチンを執拗に擁護したサフナウアーは一部から白い目で見られる事となった。憶測に過ぎないが、パドックではサフナウアーはストロールのチーム運営方法に不満を持っていると見る向きがある。
サフナウアーはB.A.RとホンダF1を経て、2009年にフォース・インディアに加わり、以降、シルバーストン本拠のチームの代表兼CEOを務めている。