角田裕毅の成長を警戒するアルピーヌ、”史上最高レベル”にあるアルファタウリ・ホンダとの選手権5位争い
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アルピーヌF1チームのスポーティング・ディレクターを務めるアラン・パーメインは、アルファタウリ・ホンダとのコンストラクターズ選手権5位争いに関して角田裕毅の成長を警戒している。
アルピーヌのローラン・ロッシCEOは前戦メキシコGPの決勝を前に、アルファタウリ・ホンダと比較してどちらのマシンが速いと思うかと問われ「我々だ」と答えたが、エルマノス・ロドリゲスでの71周を終えて、その見方は変わったかもしれない。
アルピーヌ勢はフェルナンド・アロンソが辛うじて9位フィニッシュして2点を手にしたが、エステバン・オコンは13位とノーポイントに終わった。
対するアルファタウリ・ホンダは角田裕毅が1周目のオコンとの不運な事故によってリタイヤを余儀なくされた一方、そんなチームメイトの予選での牽引によって5番グリッドについたピエール・ガスリーが4位でチェッカーを受け大量12点を持ち帰った。
この結果、アルピーヌはファエンツァのライバルに同点(106ポイント)でのコンストラクターズ5位を許す事となった。
シーズンはサンパウロGP(旧ブラジルGP)を含めて残り4戦。ロッシCEOは最終アブダビGPまで「本当に素敵なダンス」を踊りながらの僅差の争いが続いていくだろうとの認識を示したが、54歳の英国人エンジニアは角田裕毅の成長を警戒しており、形勢不利に置かれる事を懸念している。
RaceFansによるとパーメインは「彼らはオースティンまでドライバー1人で戦っていたが、もう1人が自身の役割を演じ始めた事で、今の彼らは2人のドライバーを手にしたように見える」と語った。
角田裕毅はトルコGPで7戦ぶりのQ3進出を果たすと、アメリカ、メキシコと3戦連続で予選最終ラウンドに駒を進めるパフォーマンスを見せている。
パーメインはアルファタウリ・ホンダがダブルQ3進出を続けている状況を「心配だ。本当に懸念している」と付け加えた。
なおアロンソはサンパウロでの会見の中で「アブダビまでタイトなバトルが続くだろう」としながらも「自信はある」と述べ、最終的にアルファタウリ・ホンダを破り選手権5位に立てるはずとの考えを示した。
だがアルファタウリ・ホンダ側も負けてはいない。
「今シーズンの彼ら(アルファタウリ)は、F1史上最高レベルにあると思う。少なくとも僕がこのチームと一緒に戦ってきた全シーズンの中で別格だし、それに相応しい結果でシーズンを締め括れる事を願ってる」とガスリーは語った。