ピエール・ガスリー「より良いドライバーになれたのはアルファタウリの皆のおかげ」一か八かの勝負実らず無得点で別れ
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6年に渡って過ごしたイタリア・ファエンツァのチームでの最終レースを終えたピエール・ガスリーは「良いドライバーになれたのは彼らのおかげだ」と述べ、輝かしい思い出を振り返りながら感謝の言葉を贈った。
予選Q1敗退の17番手からの巻き返しを図り、ガスリーはF1第22戦アブダビGPのレースで一か八かの勝負に打って出た。85%のマシンがミディアムをスタートタイヤに選んだのとは対照的に、唯一、ソフトを履いてグリッドに着いた。
このタイヤ戦略についてテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは次のように説明した。
「ピエールをソフトタイヤでスタートさせることはアグレッシブな判断だったが、予選で後方に沈んだ事を踏まえると、リスクを冒してでも早く前に出なければならないと考えた」
持ちは悪くなく、最初のピットストップは全体の6番目であったが、期待されたようなスタートダッシュは叶わず、最初のスティントでポジションを上げる事はできなかった。狙いが外れた結果、ガスリーは14位でレースを終える事となった。
エギントンは「ポイント圏外を走行していた際、その後に新品タイヤ装着の機会はないものかとスティントを延長したがチャンスは訪れず、ハース勢の前には出られたものの、ポイント獲得に向けて前進することはできなかった」と振り返った。
思い描いていたような形でラストランを締め括る事ができなかったガスリーは「レースについてはあまり話す事がない。今日は変則的な戦略を試してみたけど上手くいかなかったみたいだ」と語った。
「スクーデリア・アルファタウリでの最後のレースは残念なことに、僕らが共に過ごした時間を象徴するようなものじゃなかった」
とは言えガスリーは、優勝1回を含む計3回の表彰台記録と共に、トロロッソ時代を含めてファエンツァのチームで最も多くの成功を収めたドライバーとして新天地アルピーヌに向かう。
「長年にわたってこのチームで経験してきた全ての事、F1でのデビュー戦、初表彰台、そして初勝利を忘れる事はない」とガスリーは語る。
「今の僕がより良いドライバーになれたのは彼らのおかげだと思っているし、こうした成果を成し遂げられた事に心から感謝してる」
「共に仕事に取り組んできた全ての人達に心からお礼を言いたい。誰もが途方もない仕事をしてくれた。3回に渡って素晴らしい表彰台を獲得した」
「さあ、この忘れられない思い出を一緒に祝う時だ」
11月20日(日)に行われた2022年F1第22戦アブダビGPでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで自身2度目のタイトルシーズンを締め括った。
全22戦のシーズンはこれで全日程が終了した。F1サーカスは冬のオフシーズンを迎える前に、11月22~23日にヤス・マリーナ・サーキットでのポストシーズンテストに臨む。